2008年09月27日

例の食育マンガのネタについてまとめてみた

ここしばらくニセ科学関連のトピックスがはてブでずいぶんとにぎわっていたので、いくつか注目度の高かったものをまとめて紹介してみる。
主に食と健康のニセ科学だな。

ちょwwww食育冊子wwwww - 荻上式BLOG
先日友人達と旅行中、「手作り雑貨とかも売ってるエコなカフェでっせ」的な店に入ったわけですが、そこにあった冊子がマジパネェ。ガチパネェ。

やはり最初はこれだろう。
マクロビ系統の、明後日の方向に旅立った食育マンガをネタ的に取り上げるエントリ。
マンガのわかりやすさといい、AAが作られそうなくらい典型的なトンデモ主張といい、実にインパクトのある一品である。
「これって陰謀だわ」
「よくわかんないけど陰謀だ!」
「大陰謀だ!」

の流れには思わず吹いた。

未読の方は是非リンク先へ。
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2008年09月23日

疑似科学 混ぜるな危険!

深層心理学(フロイト・ユング)、トランスパーソナル学、シュタイナー教育
船井幸雄、森田健、村上和雄、江原啓之
マクロビオティック、お産、ホメオパシー、さまざまな医療、レイキ
超心理学、精神世界・新霊性運動・超自然・超科学

さて、上に列挙したものを見て何だと思うだろうか?

疑似科学のリスト?
確かにそうだが、どこにあったリストだと思う?
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2008年09月20日

自治体って水伝みたいなネタに対する耐性が弱かったりする

はてブの疑似科学ネタを定期巡回していたら、こんなものを見つけてしまった。
『おみず』のはなし:神戸市保健福祉局局 環境保健研究所環境化学部
 最近、この私達にとって非常に大切な水に、情報を記憶したり伝えたりしている可能性があるということが明らかになってきました。水を汲んだボトルに『ありがとう』や『愛』、『感謝』といった文字を書いた紙を貼り、凍らせた水の結晶は、とても美しく神秘的な形をしているのに、逆に、ネガティブな言葉『ばかやろう』や『殺す』などの文字を貼ったボトルの水の結晶は、とてもいびつな形をしていたそうです。水に音楽を聞かせても同じような結果が得られるそうです。興味のある方は、江本勝氏の著した『水からの伝言』を読んでください。

神戸市はじまったな。
誰か知らんがコンテンツの製作者が水伝ビリーバーのようだ。
水伝の最大の問題点は、行政レベルですらこうやって本気で信じ込む人間が存在するほど、広く一般に浸透してしまっている点にある。
しかしこのコンテンツ、今まで誰からもチェック入らなかったんだろうか?
それはそれで終わってるが。

k-takahashiさんがこのコンテンツにこんな風にコメントしていたが、私も同感だ。
2008-09-19 - k-takahashi’s 雑記
私が神戸市民だったら、罷免請求してるかもしれん。
神戸市の浄水場の沈殿槽や濾過槽に、耳なし芳一よろしく、びっしりと「ありがとう」とか「愛」とか書いてあったり、水質改善のためと称してモーツァルトでも流れていたらさぞ愉快だろうが、きちんとした機関に依頼して水質基準をチェックしなおした方がいいのではないかと思う。(労働環境改善の一環として、「ありがとう、を励行しよう」という張り紙を貼ったり、モーツァルトをBGMに流したりするのは別に構わない。が、水伝を信じるということは、まともに実験とかできないということを意味する。水質検査がきちんとできているかどうか、本気で不安だ。)

「やれやれ ゆかいだね」と言っておこうか。


<9/23追記>
本件に関して、みみずくからの伝言のとらこさんが神戸市当局に問い合わせをされ、市は問題の記述を削除したようです。
とらこさんGJ。
みみずくからの伝言 - とりあえず神戸市にメール送った(追記あり)
みみずくからの伝言 - 神戸市から返事がきました


◆おまけ
おまけとして、本気で愉快なネタを。

「水からの伝言 官能版」登場!
ネタです。何かを飲みながらこれを読むことはお勧めしません。
口一杯に水を含んだ状態でこれを読んで、最後まで噴き出さずにいられたらあなたは勇者です。
なお、上記の行為に挑戦して万一キーボードやモニタを壊したとしても、当方は責任を持ちませんのであしからず。

2008年09月16日

関東地区女性校長会が激しくやばい件

今日ニュースを巡回していて激しく吹いた記事。
『教育現場に水のメッセージを』(『Hado』9月号)|ほたるいかの書きつけ
今年3月初め「EMOTO PEACE PROJECT」の事務局であるOFFICE MASARU EMOTOに、1本の電話がありました。
電話の主は、埼玉県所沢市にある小学校の校長先生からで、その内容とは、
「7月に予定されている関東地区女性校長会の総会に『水からの伝言』の著者である江本勝氏の講演をお願いできないでしょうか」というものでした。(以下略)

関東地区女性校長会という、小中学校の女性校長の団体に江本勝が招かれて講演したんだそうな。
これだけでも何考えてんだかという感じなんだが、続く部分を見てさらに悶絶。

 また、最近の実験から、韓国の大学病院産婦人科との共同研究として、妊婦さんの羊水に音楽や言葉を見せた結晶も紹介されました(46ページに関連記事)。(引用者注:同じ号に、羊水をホメオパシーにならって5万倍に薄めた水の結晶が紹介されている。下参照)

 先生が用意した妊婦さんの羊水をホメオパシー溶液の倍率である5万倍に薄めた水の結晶を撮影しました。
 羊水の結晶です(写真1)。この羊水に韓国語で「堕胎」という言葉を見せて撮影すると(写真2)、何か文字のようなものが現れました。
 羊水に子どもの写真を見せたら、とってもいい結晶になりました(写真3)。

水伝にホメオパシーとか、あまりにイッちゃってて素敵すぎる。
こんなとんでもない講演をしたんならさぞかし会場は荒れただろうと思いきや、さにあらず。
講演は好評のうちに終わり、この講演会に参加した120人の女性校長のうちの何割が申し込んだのかは知らないが、後日水からの伝言の無料配布に7000冊もの応募があったそうな。
 そして、最後に、現在展開しております「EMOTO PEACE PROJECT」の説明が行われ、子どもたちに絵本を配布したいという小学校には、無料でご提供させていただくと申しあげました。
 すると、後日、各小学校より続々と注文があり、すでに約7000冊の絵本が関東圏内の子どもたちの手元に届けられました。

 オープンな心で、愛情と熱意をもって教育にあたっておられる、たくさんの女性の校長先生方を前に、明るい希望が感じられた、そんな一日でした。

冊数から見るに全教室への配布とか、下手をすると全校生徒への配布とかやってそうだ。
私はこれを読んでも乾いた笑いしか出て来ないのだが、講演会場では明るい希望を感じるおめでたい人間が少なくなかったらしい。
関東地区女性校長会傘下の校長は、そろいもそろってカモがネギをしょっている性質の人間ばかりなのだろうか?
これを批判する人間は一人もいなかったのか?
ここまで酷いともう笑うしかない。
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2008年09月12日

人はなぜ信じるのか―迷信と疑似科学―

以前「疑似科学と空気の研究」シリーズでも書いたことだが、ヒトという生物は生得的に『超自然的な何か』を信じやすいように出来ている。
幻影随想: 疑似科学と「空気」の研究(その1)
幻影随想: 疑似科学と「空気」の研究(その2)

リチャード・ドーキンスはその著書『盲目の時計職人』のまえがきで「それはあたかも、ダーウィン主義を誤解し、信じがたいと思い込むように、人間の脳そのものが特別にデザインされているかのようですらある。」と書いているが、実際ヒトという動物は、多かれ少なかれ遺伝子レベルでこうした性質を生まれ持っているらしいことが、徐々に明らかになりつつある。

今日はそんな内容の記事を一つ。
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2008年08月02日

サギとヤブ医とアトピービジネス

先日報道されたアトピーに関連する健康詐欺について、
地下に眠るMさんのところで批判記事を書いて情報周知の支援を呼びかけておられるので、うちも協力してみる。
ノンステロイド詐欺でアトピービジネス跳梁跋扈 - 地下生活者の手遊び
関連情報をざっと見てみたが、どうやらアトピービジネスによって引き起こされた被害の事例というものは全然知られていないようなので、うちのブログではそういった部分を重点的に紹介してみようか。
エセ治療家達の手口を知れば、地雷回避の役に立つだろう。
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2008年07月29日

デトックスダイエットで脳障害→賠償金1800万の判決下る。

先週こんなニュースを見かけた。
livedoor ニュース - ダイエットのため1日2リットルの水飲み脳を損傷
新華社ロンドン(イギリス):イギリスのオックスフォードに住むある女性が栄養士の言いつけを守り、体内の毒素を出すため毎日約2リットルの水を飲んだ。その結果女性はナトリウム欠乏症となり、脳に損傷を負ってしまったという。彼女は訴訟を起こし、7年の裁判の末80万ポンド(約1700万円)の賠償金を勝ち取った。
現在52歳のこの女性、2001年の時、栄養士にダイエット方法についてアドバイスを求めた。この時栄養士は女性に、「毎日2.3リットルの水を飲み塩分の摂取を減らせば体重が減る」とアドバイスしたという。
女性はこのアドバイスを実践したが、普通でない量の水を飲んだことで体内バランスが崩れ、女性は耐え難い嘔吐の症状に見舞われた。この症状を見ても栄養士は、これは体の毒を出すための方法だ、などと説明し、1日に飲む水の量を3.4リットルまで増やすよう指示した。一週間後、女性は著しいナトリウム欠乏症のためてんかんの症状が出始め、病院に運ばれることになってしまった。
しかしこの時、女性の脳は回復不能なほどの損傷を受けてしまっていた。女性は記憶力、注意力、言語表現能力を損ない、仕事もやめざるを得なくなってしまったという。

一読してまず思ったのが、翻訳が微妙だということ。
どうみてもこれはデトックス系の怪しい健康法で、症状が出た時も「好転反応」とごまかす典型的なニセ科学健康商売だ。
早速関連情報を調べてみたら、「食品安全情報blog」のuneyamaさんが既にニュースをクリップされていた。多謝。
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2008年07月26日

福岡伸一氏の書く文章が到底見過ごせないレベルで酷い件 その2―進化生物学に対する無知―

前回のエントリの冒頭部でも少し書いたが、福岡氏の主張には創造論者と大差無いレベルの進化生物学に対する誤解、中傷に満ちている。
いや、いっそ進化生物学そのものに対する無知に満ちていると言ってしまった方がいいかもしれない。
私がそう思った理由が、前回のエントリの内容に続くこの文章だ。
#ちなみに、前回記載し忘れたが、この文章は「生物と文学のあいだ 福岡伸一 川上未映子」という、雑誌「文學界」の対談記事のものである。

Liber Studiorum: 福岡伸一 vs. ダーウィニズム(2)
福岡のダーウィニズムに対する攻撃はさらに続く。

 さらにいえば、たとえば視覚が進化の過程でどのように生まれたかを考えてみると、ダーウィニズムの最大の問題点が浮かび上がります。眼は、光を集めるためのレンズ(水晶体)、像を映すための網膜、その背後にあるたくさんの神経線維が脳細胞につながって……という風にさまざまな部位が組み合わさってできている。何億年もかけて試行錯誤して、少しずつ改良していけば、そういう複雑な機能もできるというのがダーウィンやその後継者であるドーキンスの考え方です。彼には『ブラインド・ウォッチメイカー』という著作があるんですが、眼の見えない時計職人でも、非常に長い時間をかけて部品をいじっていれば、いつかは時計を組み立てることができる、それと同じだというわけです。ところが視覚というのは、さきほど言った部位が一斉に揃わないと成り立たない。水晶体だけが改良されてもダメだし、網膜だけが改良されてもダメなのだから、「進化の過程でだんだん眼が見えるようになる」なんてことはありえない。眼が眼として機能しない以上、それが有利な形質として自然選択されようがないから、そこへ向けた進化も生じないはずです。そこにダーウィニズムの単線的な考え方の落とし穴があります。もっと複合的な要因が働いていると考えなければいけないのでしょうね。

アホか、と言うしかない。
ドーキンスは、他ならぬ『ブラインド・ウォッチメイカー』(『盲目の時計職人』)の中で、ダーウィニズムに対するそのような批判に対して明確な回答を提出しているのである。

このブログでも以前似たような主張をする創造論者が来て返り討ちにしたことがあるのだが、福岡氏のこの主張はまったく同レベル。
まともに進化生物学を学んだことがある人間からしたら、これはまさに「アホか」の一言で片付けられる程度の主張である。
実際には、眼の進化はかなり詳細にその内容が明らかにされているのだから。
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福岡伸一氏の書く文章が到底見過ごせないレベルで酷い件 その1―今西進化論の亡霊―

突然だが私は福岡伸一氏の書く文章が嫌いだ。
その理由は、彼の文章が創造論者と大差無いレベルの進化生物学に対する誤解、中傷に満ちていること。
最近ではとうとうラマルク進化論がどうとか、いよいよ明後日の方向に飛び立ちつつあり、それをLiber Studiorumさんが批判しているので、うちでも協力しておくことにする。
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2008年07月20日

サギとマルチと疑似科学

金曜日にニセがん検査キットの販売容疑で神戸の業者が摘発された。
既に18万個を売り上げ、検査結果を信じて病院にいかず死亡した事例もあることから主要各紙がこぞって取り上げるニュースとなっている。

「尿でがん」ニセ検査キット摘発、「陰性」信じ死亡例も : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
asahi.com(朝日新聞社):「がん検出、尿検査で」無承認医薬品販売容疑の3人逮捕 - 社会
薬事法違反:がん検査キットを無許可販売、業者ら3人逮捕 - 毎日jp(毎日新聞)
「効果ない「がん検査薬」販売 輸入会社社長ら3人逮捕」事件です‐事件ニュース:イザ!

ニュースから情報をざっとまとめると、逮捕されたのは以下の三名
神戸市東灘区向洋町中1、輸入薬品販売団体「プロジェクトキャンサー」(神戸市)代表、南秀明容疑者(63)
同所、同団体日本支部代表、黒原秀直容疑者(37)
東京都中央区佃2、看護師紹介会社「マリア・クォールホールディングス」の女性社長、I容疑者
南、黒原容疑者は既に容疑を認めており、I容疑者は「違法だとは知らなかった」と一部否認している。

容疑は、尿検査だけでがん診断が出来るとうたう実際には効果の無いがん検査キットを販売したこと。
この検査薬の名前は「CCDキット」で、警視庁の鑑定により、含有成分は水銀とニッケルだけで効果がないことが判明した。
容疑者らはこのキット18万個を健康食品会社などに卸して3億2千万の利益を得ており、キットの購入者の中には検査結果を信じ、がん摘出手術を拒否して死亡したものも存在する。
南容疑者らの供述によるとこのキットは香港から輸入されたということだが、海外でこのようなキットが使われている事実はなく、警視庁は南容疑者らがキットの製造にもかかわっている可能性があるとみて調べている。

最近詐欺の世界でもアウトソーシングが盛んなので、恐らくこの検査キットも彼らが中国で作らせたのだろうな。
以前「死の確率計算」で取り上げたが、日本人の死亡率の一位はがん(悪性新生物)である。3割の人は癌で死ぬのだ。
それゆえに、がんの患者をターゲットする悪徳商法、詐欺行為は尽きることが無い。
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2008年07月16日

YouTubeで学ぶ疑似科学Vol.2―Enemies of Reason―

YouTubeで学ぶ疑似科学」の第二回
前回は日本語のYoutube動画をまとめたので、今回は英語のものを。
自分のためのメモも兼ねて、ドーキンスの『理性の敵』をまとめてみる。
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2008年07月14日

キレート療法の心臓病臨床試験が炎上中

先日のホメオパシーに続き、欧米のインチキ医療包囲網の次の槍玉に上がっているのがキレート療法だ。
Skeptic's Dictionary: キレート療法
キレート療法とは、ダイエットや禁煙のために、合成アミノ酸の一種であるEDTA(エチレンジアミン4酢酸)を静脈に点滴注射してエアロビ運動をするというものだ。
<中略>
キレート療法の信者は、キレートによって心臓病や発作、老人性痴呆症、糖尿病性壊疽、その他の循環器系の疾病が軽減・治癒した確固たる証拠がある、と主張している。
<中略>
しかし、これらの処方は別々の医師によって別々に行われたもので、対照群が存在しない。キレート処方に効果があると主張する研究には適切な対照群が設けられておらず、これは懐疑論者が常に批判することだ。

欧米では自閉症の子供を持つ親を引っ掛けてインチキ治療で大金をせしめる手口が主流で、これで死亡事故を起こしたせいもあり問題となっている。(無論キレート療法で自閉症が治るというエビデンスは存在しない)
一方日本ではニューウェイズ系マルチのデトックス商法あたりと結びついて、主にロハスな女性をターゲットに小金をむしりとる手口が広がっている。
興味のある人は「デトックス キレート療法」でググって見るといい。

さて、話を戻す。少し前に何をとち狂ったかNIHがキレート療法の試験に3000万ドルもの大金を計上し、今アメリカで論争が起きている。
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2008年07月08日

一生に一度飲むだけで脳卒中で絶対に倒れない法、というのがひそかに広がっているらしい

一生に一度飲むだけで脳卒中で絶対に倒れない法、といういかにも怪しげな健康法がここ数年ひそかに広がっている。
ターゲットは主に中高年で、ネットにはあまり情報が出ていない。
こんな内容のチェーンメールまがいなビラを介して口コミでゆっくりと広がったようだ。
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2008年07月03日

カイチュウ博士こと藤田紘一郎センセが、水商売だけでなく血液型健康商売に手を広げたようだ

カイチュウ博士こと藤田紘一郎センセが、最近電波度を増しているらしい。
数年前から「水商売」に手を出していたことまでは知っていたが、
まさかここまで逝っちゃった主張をするようになっていたとは知らなんだ。
健康本の世界:藤田紘一郎
藤田教授が血液型にまで手出しした件 :: Archives

いくら媒体がZAKZAKだからといって、到底医業に関わる人間が口にしていいレベルの主張じゃないので、ちょっと取り上げておくことにする。
もう最初から最後まで滅茶苦茶だしな。
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2008年06月25日

ホメオパシー・オン・トライアル―ホメオパシーは詐欺か治療か―

(注)このエントリはホメオパシーとは何かを知った上でないと意味が取れないと思うので、知らない人はこの辺で予備知識をつけた上でお進み下さい。
ホメオパシー - Wikipedia
ホメオパシー - Skeptic's Wiki
幻影随想: ホメオパシーヤバイ


少し前に『食品安全情報blog』のuneyamaさんが、
代替医療を検証した本『Trick or Treatment』を取り上げていた。
2008-06-13 - 食品安全情報blog:書評:代替医療の試験

この本は「鍼、ホメオパシー、ハーブ、カイロプラクティック」の4種の代替医療について科学的な評価を行い、それをまとめた本なのだが、ホメオパシーについては最低評価をつけて徹底的にこき下ろしており、反発したホメオパス達との間でバトルが勃発している。
最近は欧米でも代替医療に対する規制が強化されつつあり、特に科学的な根拠を持たない代替医療に対する追求は厳しい。欧米のホメオパシー業界は今大揺れに揺れている。おそらくこの動きは近々日本にも波及してくるはずなので、今のうちに取り上げておくことにする。
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2008年06月21日

ネタ新聞に堕した毎日はいっそタブロイド紙にでも転向すれば?

私がこのネタを最初に知ったのは確か去年の夏ごろだったと思う。
当時私の毎日新聞に対する信用は、度重なるニセ科学記事トンデモ記事の乱発でとうに地に落ちていたが、このネタを知って、もう毎日新聞は長くないなと思ったもんだ。

毎日新聞英語版サイト 「変態ニュース」を世界発信(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
 「ファーストフードで女子高生が性的狂乱状態」「防衛省の『ロリータ』漫画キャラクターで内実が明らかに」――なんと毎日新聞の英語版サイトでこんな驚くべき記事が配信されていた。中には「六本木のレストランで豚を獣姦し、その後食べた」という、目も当てられなくなるような「変態ニュース」もある。これらの記事は国内だけでなく、海外のネット上でも話題になっていた。

■幼児性愛漫画のキャラクターを使って政策をアピール??

  「2ちゃん並というか、2ちゃん以下だな」「毎日ひでえな」

 毎日新聞の英語版ニュースサイト「Mainichi Daily News」にあるコーナー、「WaiWai」が過去に配信した記事に、こんな指摘がインターネット上で相次いでいる。

これがただの馬鹿ニュースだったら、こうも騒ぎにはならなかった。
悪意と偏見に満ちたゴシップ記事を、5年間も世界に垂れ流した事こそが問題の焦点だろう。
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2008年06月19日

以前取り上げたインテークマジックに公取から排除勧告が出たようだ。

もう2年近く前の話になるが、インテークマジックというニセ科学詐欺を取り上げたことがある。
幻影随想: インテークマジックを調べてみる

このニセ科学には船井総研のコラボもあってか、物流系の業界新聞が何件も引っ掛かかっていた。おかげで騙される会社が続出しており、きくちさんのブログのコメント欄に騙された会社の人が「なんとかならないでしょうか」とやってきたのがそもそものきっかけだった。
私が関連情報を調べてみて「どう見てもニセ科学詐欺です。本当に(ry」という結論に至り、それを伝えたのだが、残念ながら採用を覆すことはできなかったらしい。

このネタはそれっきりフォローしていなかったのだが、最近エントリにコメントを貰い、今年の2月に、公取がインテークマジックに排除勧告を出していたことを知った。

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2008年06月17日

携帯電話でポップコーンを作れるのは、映画の中だけのフィクションです

先日の「携帯でポップコーンが弾ける?」の続報。
気が付いたら何かあちこちで騒いでいたので、
「え、この程度のネタ動画に引っ掛かっちゃうの?」とか思ってたら、
あっさり仕掛け人による暴露が行われて、騒いだ人が軒並み梯子を外されて面白いことになっていた。

何を隠そう、実は一連の騒動は、懐疑主義者達によるビリーバー、準ビリーバーを一網打尽にするための壮大なトラップだったのだ(大嘘)
とか言ってみる。
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2008年06月15日

北大の常温核融合ネタについて調べてみたよ

先週は色々なネタがあったので出遅れたが、北大の常温核融合ネタについてちょっと調べてみた。
やはり北大に通っていた身としては、このネタは外せんからな。
結論から先に書くと、私はこの記事内容に対して極めて懐疑的だ。
いや、正直にこれっぽっちも信用していないと言いきってしまおうか。
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2008年06月14日

ウォーターエネルギーシステムの中身が予想以上にしょぼくて脱力した件

昨日の「何のエネルギーも使わずに水を燃料化?高校の物理化学から出直して来い。」の続き。
日経エレクトロニクスに後追い記事が出ていたんだが、内容を見て脱力した。
各所で言われていたとおり、これってやっぱりただの使い捨て電池じゃん。
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