どんな業界であろうと、出来る人間というのは自分の仕事の内容だけにとどまらず
幅広い情報を入手できる感度のいいアンテナを持っている。
そして日々アンテナの拡充に怠りない。
アンテナというのはつまるところ、自分にとって有益な情報をいかに必要最小限の労力で漏れなく集められるかの能力だ。
アンテナの能力は、そのカバー範囲の広さと必要な情報を拾い上げる感度によって決まる。
カバー範囲が広くても感度が低ければ必要な情報を見逃すことになるし、
逆に感度が高くても範囲が狭ければそもそも大事な情報がアンテナの範囲に含まれないこともある。
カバー範囲と感度の両方が大事というわけだ。
今日は自分のアンテナのカバー範囲がまだまだ全然狭いことに気がついて凹んだ。
気付くきっかけになったのはアクセス解析を見ていて、アメリカの公的機関".gov"のIPを見つけたことだ。
珍しいので何を見たのか追ってみたら、このエントリだった。
「画期的な抗体作成法」
この画期的な抗体作成法(ADLib法という)は2週間でモノクローナル抗体を作成できる上に
コストも低く使用する抗原も少なくていい為これまで抗体が作れなかった毒素にもある程度有効という優れものだ。
抗体を使ったことがある人ならこれがどれだけすごいか分かるだろう。
当時私はこの技術を指して「金の卵」と言った。
で、今回久しぶりにADLib法について調べてみてこんな物があったことを知りショックを受けた。
ACS / バイオ博士のキャリア支援サイト - Career Discovery night
「バイオ博士のキャリア支援サイト」というキャッチーな名前のポータルサイトをこれまで知らなかった事もだが、こんな楽しげな集いがあり、しかもそこにADLib法のカイオムが来ていたとはorz
どうせその日は学会でこっちに来ていた知人と飲む約束があったし、そもそも東京まで行くのは無理だからどのみち参加は無理だったのだが、やはり売上とか海外からのライセンスのオファーとかその辺の突っ込んだ話を聞いてみたかった。
同時に自分のアンテナがまだまだ狭いことを痛感した。
悔しいので会の様子を報告しているブログにリンクしておこう。
このブログの読者でだれか様子がわかる人はいないだろうか。
博士号取得を目指す人々:第4回 博士交流会 結果報告
いいアンテナというのは究極的には人との繋がりをたくさん持っていることだと思う。要は人脈だな。
人間一人で集められる情報など限りがあるが、人の手を借りるなら話は別だ。
情報入手ルートとして「人づて」というのは侮れないものがある。
人の集まっているところに行けば、自然と様々な情報が集まってくる。
できる人間と付き合っていれば自然と有益な情報が入ってくる。
表には出ない、人づてでしか流れない重要情報というものもある。
情報が入ってくる人間関係というのは大事にしなければならない。
ネットでもそういう人間関係は構築できないことはないんだが、
やはりリアルでの人間関係がもたらす情報に比べれば、まだその密度は薄い。
将来はわからないが、現状ではまだ軸足はリアルのコミュニティに置くべきだろう。
バイオの分野ではあまり広いコミュニティが無いので、気を付けないとすぐに井の中の蛙になってしまう。
教員くらいになると独自のネットワークを持っていたりするが、学生だとあまり外とのつながりが無いので、
大学の中でのほほんとしているうちに外では通用しない人間になってましたなんて事になりかねない。
積極的に外に出て他大学、他分野の人間と交流し、新たな人脈を作ることは大事だと思う。
(まあこれはどの分野にも言える事だが)
2005年11月28日
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モノクローナル抗体(カイオム・バイオサイエンス)
Excerpt: モノクローナル抗体作成で、画期的な手法が実用化された模様です。IgM しか対応し
Weblog: fine
Tracked: 2006-01-28 16:56
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として、ご苦労様です。やっぱり日進月歩の分野では
一寸油断しているとネットワーク構築にも大変な事に
なるのですね。生来の怠け者で、一応ある程度安定して
いる物理学界においてすら、アンテナを張り忘れる
私としてはやっぱり自分の逃避行動は正解だった、
と思ってしまった。大変そうですがご健闘お祈りして
ます。
自活してない人がそんな事言っても全く説得力無いよ。
捕らぬ狸の何とやら・・だから幻影随想?そんな風に思えるけどね。
学生さんはお気楽で羨ましい限りですな。
つまり「生意気抜かすな青二才が」
という意味だと理解してよろしいでしょうか?
こういう反応を引き起こさせるようでは確かに私の文章もまだまだ青いようです。
改善の余地ありですね。
貴重なコメントどうもありがとうございました。