以前から冷ややかな目で見守っているのだが、北海道はGMOフリーゾーンと称して一切のGMOを道内から締め出そうとしている。
どうやらGMOを分かりやすい悪役に仕立て上げてやっつける事で「我こそは正義!」と道産作物の株を上げたかったらしい。
しかし今回、彼等は自ら振りかざしたご都合主義によって手痛いしっぺ返しを受ける羽目になった。
北海道の反GMO農業関係者がこれまで見ない振りを続けてきた問題がある。
輸入種子へのGMの混入の問題だ。
現在日本で栽培されるトウモロコシの種子は主にアメリカから輸入されている。
そして向こうの農作物管理は結構アバウトなので、非GMOの種子でも少しGMOが混入していることがよくある。
つまり、現在非GMOとして売られている北海道産のトウモロコシの一部はGMOなのである。
(多分北海道だけに限らないだろうと思うが)
これは長いこと知っている人は知っている公然の秘密で、わざわざ確かめようとする人間はいなかった。
知らなければ非GMOとして売れるのに、暴露したら風評被害で売れなくなるかもしれないからだ。
おまけに種苗メーカーの国産種子は北海道の大量の需要をカバーできるほどの量が無いから切り替えも無理。
そんなことを暴露しても誰もシアワセになれないというのが彼等の暗黙の了解だったのである。
ところがそれをばらしてしまう人物が出たわけだ。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 環境:GMトウモロコシ:北海道が解析特定 混入経路は不明
このトウモロコシは同町の宮井能雅・西南農場代表の畑など計2カ所で見つかった。宮井代表によると、畑の緑肥にするため、種子を計約40万粒まき、除草剤「ラウンドアップ」を一部に散布したところ、計26本が枯れなかった。この農薬に耐性があるのはGM品種だけとされる。
知らない振りをしていた頃は非GMOですよと宣伝しながら売ることもできたかもしれないが、
こうやってGMOの混入が明るみになった以上もう見て見ぬ振りはできない。
さて、どうします?ホクレンと道庁の反GMOの方々?
今後彼等がどのような選択肢を選ぶかは非常に興味がある。
輸入種子を全廃する困難な道を選ぶなら、彼等の反GMOが一本筋が通ったものと認め敬意を表しよう。
GMOを認める方向に方針転換するなら、ようこそと温かく迎えよう。
しかし彼等がこのままだんまりを決め込んで沈静化を図る様であれば…
結局彼等は真剣にGMOの栽培の是非を議論していたわけでなく、風評被害を恐れたのと、
非GMOと言えば宣伝文句になることに気が付いてGMOを締め出そうとしたに過ぎない。
科学的議論など無視してね。
無論こうした態度を取らせたのは消費者やマスコミにも責任がある。
特にGMOに関してあること無いこと煽り立てたマスコミは責任重大だな。
ところで…
うちのブログでかつて反GMOの市民団体は北海道のトウモロコシでも調べてみりゃいいのにと揶揄しする内容を書いたことがある。
必ずGMOがみつかるはずだから、と…
その時その場に宮井さんらしき人物があらわれた。
GM作物の栽培に罰則を科そうとする北海道:コメント欄
その人物は先日再び現れて、まだ新聞にも載る前からGMOトウモロコシが畑から見つかったと知らせてくれたのだが、
この場合焚き付けたのは私とあかかげ氏になるのだろうか?
まあそれも本望だし宮井さんグッジョブとは思うが。
食用ではないから、関係ないと思っているのだろか?
そうですか、食用のGM作物を見つければ良いのですね。
北海道には私が次回、何もしなくても、志を理解してくれる生産者がいることを示さなくてはいけないのでしょうか?
なぜ、JA京都が独占禁止法でJA士幌の次にいじめられたのか、報道の次の日に京都で誰とだれが会い、だれが英字新聞を読んだのかを理解すれば、日本の未来は少し見えるかも、
地元の農協にいじめられた、知り合いの空知の農家にも公取りから、10日前に、あの件はどうなりましたか? と電話があったそうです。
世の中少しずつ変化しているのでしょう。
GMの里改め、GMコーンの里、遺伝子の香りのするまち
長沼町
JA京都、JA士幌の独占禁止法違反の摘発も面白いです。
どうやら農協による農家支配も解体の方向に進みそうですね。
http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/2005/1226.htm
件の知事は再選されるのでしょうか…
再選されるんじゃないでしょうか。
対抗馬が民主ですし…
日経BPの宮田さんも笑っていたよ。
ナノバイオにしろバイオインフォにしろ、他所と競争できる程のアドバンテージも体力もないでしょと。
それはそうと、北海道は結局このエントリのネタにだんまりを決め込んだんですよね…
何考えてんだか。
これからどうなることやら…