私がいつも利用する近くの平和堂では袋持参だとポイントをつけてくれますし、生協ではレジ袋が有料になりました。
エコバッグなる買い物袋も最近良く目にします。
しかし、エコバッグを利用すること事体が目的となって、エコバッグ運動の本来の目的が疎かになっている人はいないでしょうか?
私が尊敬するブログの一つ「やさしいバイオテクノロジー/ウェブリブログ」で最近良い記事を書かれていたので紹介します。
地球温暖化とエコバッグと道路特定財源の暫定税率の延長(その2) やさしいバイオテクノロジー/ウェブリブログ
日本の自家用車が1日に排出する二酸化炭素量と、全世帯が使う3年11カ月分のレジ袋の製造時に排出される二酸化炭素量が同じになります。
ノーマイカーデーを1日完全実施すると、約4年分のレジ袋製造時に排出される二酸化炭素が削減できることになります。
これは、個人で考えても同じことです。
ある車に乗る家庭が1日だけ車で買い物に行くのをガマンすることと4年間エコバッグ運動を続けることは、二酸化炭素排出量という観点から見ると同等です。
二酸化炭素排出量で考えると、燃費が15 km/L の自動車で 1 km 先のスーパーまで1回だけ買い物に行くことは(314gの二酸化炭素に相当)、52枚のレジ袋を使うことに相当します。
燃費が10 km/L の自動車で 4.7 km 先のスーパーまで1回だけ買い物に行くと、年間に使用するレジ袋製造時に排出されるのと同じ量の二酸化炭素が排出されることになります。
1年間がんばってエコバッグを使って買い物したとしても、5キロ足らずの距離のスーパーへ1回行くだけでその努力はチャラになります。
近くのスーパーへ徒歩か自転車で買い物に行くだけで、エコバッグ運動による二酸化炭素排出の削減量はあっという間に達成可能です。
この記事では二酸化炭素排出量のみにフォーカスを当てていますが、エコバッグ運動の目的は他にも、石油資源の消費量削減やゴミの削減などがあります。
エコバッグ推進運動│地球を愛する市民活動│環境活動│松下電器産業株式会社
ゴミの問題はともかくとして、石油資源の問題については二酸化炭素の問題とまったく同じです。
ちょっと車で買い物に出かけたら、それはレジ袋数十枚分の石油を消費したに等しいのです。
勘違いしないでほしいのですが、私は別にエコバッグ運動に意味がないと言っている訳ではありません。
この運動事体は資源の節約やゴミの削減につながる良いものだと思っています。
しかしその手段事体が目的となっては意味がありません。
目的と手段の混同はいけません。
エコバッグ運動に参加するなら、その本来の意味を良く考えてほしいのです。
上記エコバッグ推進運動のサイトにはこんな記述がありますが・・・
こうすればできる、レジ袋の削減!
かばんや車に予備の袋を常備
うっかり忘れを防止するために、あちこちに何枚もエコバッグを配置しておけば万全です。
こういう記述には「おいおい、そりゃ本末転倒だろう」と突っ込みを入れておきましょう。
ちなみに私は、個人で行う環境対策として、移動の際にはできるだけ自転車を使うようにしています。買い物も常に自転車ですし、一人で出かけるときは片道20Km圏内なら基本的に自転車です。これからの季節自転車でのツーリングは気持ちいいですよ。
大型食品スーパーで大量に買い物をする時は、スーパーにある空きダンボールに商品を詰める。袋よりダンボール箱の方が商品が傷まず、冷凍食品・生鮮食品などはダンボール箱の方が保冷効果があるからだ。こうして詰めた箱を車のトランクに収納すれば、走行中にトランク内で袋が左右に転がる事も無く、振動で傷む事も無い。保冷効果は真夏でも30分位は十分機能する。
特にイチゴ・桃・刺身・モヤシなど、デリケートな食品は袋では品質保持出来ない。
車で買い物する主婦達が、両手で抱えるような大量の商品を袋に入れてるのを見る度に、「そんな詰め方じゃあ、折角買った食品が台無しになるのに・・・」と、いつも思う。
この頃では、「そのままで?」と聞かれる様になって楽になりました。
後、車の件ですが、燃費を考えたら1q走るのに今だと12円(リッター10qとして)ぐらいかかるという事も考えないといけないと思います。
10円安いからといって車で買い物に出ていたら損をするって・・・
恥ずかしながらこの高校生の作文を読むまで、そこらのおばちゃんと同じ感覚でした。
原油の使用料削減、二酸化炭素の削減の視点、どの視点からもマイカー自粛の方が効果あるのに。自動車業界の陰謀かw
都市部の人間にしか通用しませんね。
インフラ整備から考えないとダメです。
日本人って、ちり山が好きな気がするけど
ちりは積もってもちょっとした埃にしかならないこともあるわけで
こういう考えがもっと広まるといいですね。
ダンボールの有効利用ですか。
確かに痛みやすい商品を運ぶにはいい方法ですね。
>なべどんさん
また数ヵ月後にはリッター150円近くになるでしょうね。
遠出して安いスーパーに行くのと近くで買うのとどちらが安いか、
そこにエコという視点を付け加えたときにどう判断すべきなのか、
面倒な判断が必要となりそうです。
>tanakaさん
良い作文ですね。他の作文もどれもレベルが高くて感心しました。
紹介ありがとうございます。
>darkさん
別にマイカー自粛のみが道ではありません。
どうしても車の使用は欠かせないというのであれば、別のところで削減すればいいと思います。
今ここで問題なのは、どこを削れば一番効果的か、ちゃんと定量的に考えているかということです。
>shuuさん
同感です。
レジ袋というちりを集めるよりも効果的なことは、他にもたくさんあると思います。
私の住む地域では、分別ゴミを出す際、プラスチック包装(トレイ等)は、洗って出してくださいとなっています。
聞いた話では、プラスチックゴミをお湯で洗った場合は、そのお湯を沸かすエネルギーだけで、そのプラスチック包装の回収により節約できるエネルギーを上回ってしまうそうです。水で洗った場合は、総合的にはエネルギーの節約になるそうです。
リサイクルも重要ですが、効果のほどを考える必要はあるでしょうね。
ちなみに、私の場合はエコバッグなどは買わずに、もっぱら、レジ袋をそのまま再利用しています。
レジ袋はゴミ袋としても重宝ですし。
>車
無駄なものを車に積んでおかないことが、エコとなるようで。
最近はすたれてしまっていますが、容器を洗うと
「富栄養化」の恐れが・・・
いかんともしがたい世の中です。
http://orbit.cocolog-nifty.com/supportdiary/2007/07/post_3332.html
集められたプルタブは「アルミ素材」以上でも以下でもありません。同じアルミ素材ならば、プルタブだけ引きちぎるより、アルミ缶も同時に集めればいいのです。
でも、ちびちび集めるという感覚が「それっぽい」のでしょうね…。
Googleで高い広告を打ってまでプルタブを回収しようとする慈善(?)運動まで出てくる始末。
こうなると、もうリサイクルなんて眼中にない状態です。
エコバッグ運動と同様、プルタブ集め自体が悪いとは思いません。いいことだとは思います。
でも、目的を忘れて手段を重視していては何にもならないわけです。
会社で、アルミ箔入りラミネートスナック袋をプラスチックゴミとして捨てたら、若い社員に「金属ゴミに分類してください」と注意され、驚ろいた。
「こういう物は蒸着アルミや、極薄アルミ箔をプラでサンドイッチ(ラミネート)したものだから、金属成分は無視して良いんだよ」と言っても聞かず、常識が全く通用しない。
禁煙運動と同じ殆どファシズム。恐ろしくバランスの悪い若者が跋扈してる現代、義務教育で小林秀雄くらい教えて欲しい。
>会社で、アルミ箔入りラミネートスナック袋をプラスチックゴミとして捨てたら、若い社員に「金属ゴミに分類してください」と注意され、驚ろいた。
袋に「プラ」というマークは無かったんでしょうか?
もし有るのなら、その意味と社会ルールを説明すれば良いかと思います。
http://www.town.koshiji.niigata.jp/07_koho/images/464/08-09.pdf
http://eco.goo.ne.jp/word/recycle/S00040_kaisetsu.html
と言うより、その分別基準なるものが役所の都合によりコロコロ変わるんで、一々見る習慣が無いです。
一番コロコロ変わるのは、やはりプラスチックですね。
最初は、プラは燃焼温度が高くなり過ぎて炉を傷めるからと不燃ごみになり、耐久性のある炉に変わったら可燃ごみ。ダイオキシン問題やエコ運動で又不燃ごみ。
最近は、ダイオキシン無罪論やら、リサイクルは環境に悪い論が出てきたり・・・次はどうなるんでしょうかね?
そういえば黒陰さん、今度、ダイオキシンの毒性について実際的な処を書いて頂けませんか?
遠くまで船を走らせることを
やめるのも環境にはいいのでは?
ついでに税金の無駄使いもなくなる。
アフォ役人も一掃できる。
すべていいことだらけに思えます。
黒影さんは捕鯨についてはどう考えてますか?
>聞いた話では、プラスチックゴミをお湯で洗った場合は、そのお湯を沸かすエネルギーだけで、そのプラスチック包装の回収により節約できるエネルギーを上回ってしまうそうです。水で洗った場合は、総合的にはエネルギーの節約になるそうです。
なるほど。
流れた油汚れなんかの環境負荷を考慮するとどうなるかなど、総合的に見ていくといろいろと面白い考察ができそうです。
>田舎人さん
ですね。
>ささもとさん
>目的を忘れて手段を重視
様々な社会運動に共通して起こりうる問題ですね。
>AZさん
ごみの分別といえばこんなネタもありますよ。
分別回収とどちらのほうが効率が良いのか興味深いです。
第18回「知られざる磁力選鉱」の巻|じしゃく忍法帳|TDK Techno Magazine
http://www.tdk.co.jp/techmag/ninja/daa00103.htm
>燃えるゴミと燃えないゴミとを分別しないで、いっしょに出してかまわないという地域があります。理由を知らない人は、ずいぶん乱暴なゴミ回収システムと誤解したりしますが、これはゴミ処理場において、重液選鉱と同様の原理による分別が行われているからです。集められたゴミを粉砕してから、適当な比重の重液に混ぜると、その比重差によって金属、プラスチック、紙などを分離できるのです。
ダイオキシンの毒性については以前こんな記事を書きました。
ご一読ください。
幻影随想: ダイオキシンで毒殺?
http://blackshadow.seesaa.net/article/1281130.html
>とめちゃんさん
それを文化摩擦にしてしまった反捕鯨運動の面々がアホだと考えています。
私は、日本の捕鯨を存続させているのは皮肉なことに反捕鯨運動の存在だと捉えています。
南氷洋まで船を出して捕鯨を行うというのはかなりコストのかかる行為です。
環境云々を言う前に、コスト面で他の食用肉と競争になりません。
適切に規制を掛けて放っておけば、後は自然消滅していたでしょう。
それなのに過激な反対運動によって文化摩擦の犠牲になった食文化というプレミアをつけて延命させているグリーンピースやシーシェパードあたりは本当にケンカが下手糞だと思っています。
あとは木戸さんのところの「ガイア教の天使クジラ」シリーズに共感するところが大きいですね。
ガイア教の天使クジラ その1 神は細部に宿り給う
http://tkido.blog43.fc2.com/blog-entry-303.html
私は反捕鯨運動の話はしてないです。
黒影さんの話だと
日本人には捕鯨の是非の判断をする
能力がないということでいいでしょうか?
少々個人的な話ですが、所有する農地のダイオキシン汚染(実際、ダイオキシン汚染はあるんですが)を日曜菜園として義理絡みで貸したYさんに、一大汚染源の如く針小棒大な噂として近隣周辺にばら撒かれ、マスコミの魔女狩りのようなダイオキシン猛毒説を疑問に思っていました。
昭和40年代初めまで、ビニールハウスのプラスチックなどを農地で焼却処分するのは普通でしたし、土壌に含有する農薬(ダイオキシン含)の蓄積も相当な量の筈で、それでも現在まで何の問題もないのですから。
先の日曜菜園の土地は、水田だった処に山の赤土(火山灰土で有機成分が乏しく菜園として使うには相当量の腐葉土などの鋤き込みが必要)を埋め立て畑に転用したもので、その畑で小生が庭木やビニールハウスの部材を焼却した事あり。
Yさんは農業経験が無い様で、土壌改良をしないまま野菜を植えたが育たず、土壌に原因があると思い役所に土壌検査を依頼して、ダイオキシン汚染の所為で作物が育たないと役所に言われたそうな。
ちょうどその頃、TVがダイオキシン狩り真っ最中で、Yさんは顔色を変えて小生宅に菜園返上を伝えに来ました。(あんたに頼まれたから貸しただけでしょうが。それに、ダイオキシン検査すればこの辺の土地は全部汚染されてる筈ですよ)とは反論しませんでしたが(笑)