2008年01月18日

バイオ市場二桁成長とは言うものの…

14日付の日経バイオテクに、国内バイオ市場の2007年度売上高が載っていた。記事によると07年度のバイオ関連市場の規模は2兆2992億円に及び、06年度に比べて10.8%の成長率だそうな。
この数字だけを見ると中々の成長ぶりに見えるが、中身をじっくり眺めるとおちおち喜んでもいられない。
 
 
 
07年度のバイオ市場の伸びに対する最大の貢献者は遺伝子組み換え作物(GMO)である。
組み換えダイズが06年度1259億円→07年度1597億円(26%増)、
組み換えトウモロコシが06年度2971億円→07年度4126億円(38%増)などなど、
遺伝子組み換え作物の輸入額の伸びがバイオ関連マーケットの額面を押し上げた。
しかしこの伸びは昨年のバイオエタノールフィーバーをきっかけとした穀物価格の上昇がもたらしたものであり、輸入量でみた場合はさほど増えているわけでもない。相場の変動による影響が大きくマーケットの拡大として捉えることはできないのだ。
そこでこれら遺伝子組換え作物の輸入額を除いた成長率を見ると、成長率約5%という数字が出てくる。


この5%という数字をどう見るかという点では様々な意見があると思うが、私はかなり厳しい数字だと思う。
これが成熟産業の話なら5%の伸びはかなりの好成績と言っていいだろうが、成長期にある産業の成長率としてはあまり芳しくないからだ。
国の予算を毎年何千億もつぎ込んでいる割になかなか産業化に結びつかないというのが、バイオ分野の人間の一人として何ともやるせない。
医薬やホワイト・バイオ(工業バイオ)はそれなりに伸びてはいるが、グリーン・バイオ(農業、環境)やイエロー・バイオ(フードバイオ)方面での伸び悩みが目立つ。
我が職場、バイオインフォマティクス産業も伸び悩んでいるというかほぼ横ばい状態。
この伸び悩みをさして踊り場なんて言われているが、まさか既に天井なんてことはないよな?
突破口が欲しいねぇ。



posted by 黒影 at 23:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | バイオニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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