その余波でインテリジェントデザイン関連の検索が物凄い数になっていたようだ。
先月は「インテリジェント・デザイン」での検索はトータルでも30件程度だったのに、
今月は4,5の二日だけで600件を超えるヒットがあった模様。
その問題発言はこちら。
ブッシュ大統領、進化論に異議 「別の考えも教えよ」
ブッシュ米大統領が、進化論に異を唱えるキリスト教右派の主張に同意し、公立学校の授業で進化論以外の考えも示すべきだと発言、波紋を広げている。
大統領は1日に行われたテキサス州の地元紙とのインタビューで、聖書を厳格に解釈するキリスト教右派が熱心に説いている「インテリジェント・デザイン(ID)」に関する見解を聞かれた。
人間の複雑な細胞の構造は進化論だけでは説明できず、「高度な理知」の手が入ることにより初めて完成するというのがIDの骨格。一部の学者は支持しているが、「科学の衣をまとった信仰だ」との批判が大勢だ。
大統領は、学校のカリキュラムは連邦政府が決めることではないと述べる一方、「生徒たちは異なった考えに触れるべきかという問いの答えはイエスだ」と、公立学校でのID教育を全面的に支持する考えを示した。
キリスト教右派の指導者、ボーアー氏は「IDは大統領のお墨付きをもらった」と大歓迎。これに対し、全米政教分離連合などの市民権団体が「大統領としてあまりにも無責任な発言」と強く非難し、宗教と公教育をめぐり全米を二分する議論は激しさを増している。(共同)
相変わらずというかなんというか、もうあきれるばかりだ。
キリスト教右派が早速これに食いついてきているのも笑える話。
いくらID論者が神の名を決して出さないようにしても、これでは何の説得力もなかろうに。
IDの後ろ盾が自分たちだと白状するようなものだ(笑)
まあおかげで以前書いたエントリが説得力を増したけどね。
ついでに…
「生徒たちは異なった考えに触れるべきかという問いの答えはイエスだ」
「学校では進化論と創造論の両方を教え、どちらを信じるかは生徒自身によって決めればよい」
ってな感じの詭弁にころっと引っ掛かるうぶな人が意外といるようなので
NATROM氏の記事をちょっと引用させてもらおう。
Flying Spaghetti Monster説を子供たちに教えよう:NATROMの日記
まあよくありがちな主張として、「学校では進化論と創造論の両方を教え、どちらを信じるかは生徒自身によって決めればよい」というものがある。一見、公平な提案のように見える。実際、アメリカ合衆国のキリスト教保守層の影響が強い州では、何度かそのような提案がなされている。アメリカ人の「フェアプレー精神」に訴えるという戦略であろう。反論としては、「キリスト教の創世記以外の、世界のさまざまな創造神話は教えなくてもよいのか」というのが考えられる。
「公平性」を謳いつつも「自分たちの宗教が教える創造論のみ」を進化論と同列に扱わせようという
キリスト教右派勢力の主張の矛盾点というか欺瞞をうまく突いたものだと思う。
科学という視点から見て創造論やIDがその基準を満たしていないという批判なら腐るほどあるが
こういう主張は新鮮でなるほどと思わされた。
この記事で扱われているスパゲティモンスター創造説なぞは
IDや創造論に対する痛烈な皮肉であり、ウィットの効いたいいカウンターだ。
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ブッシュは両刀使いだって知ってる?
ところで貴方の先祖はサル?
それともバイ菌?
進化論を信じて疑わないようだけど、サルやバイ菌並の知性しかないの?
もう一度良く考えてみましょうね(^.^)/
進化が現在進行形で行われているって^^いやしくも現役の分子生物学者にこんなお馬鹿な主張をされては、ため息を付くしかないよね。何度このお馬鹿なセンテンスに肩をすくめたことか^^