2006年08月05日

ダーウィンフィンチの進化因子が特定される

そんな論文がNatureに出ていて、時事通信が記事にしていた。

ダーウィンの進化論を遺伝子分析で裏付け (時事通信) - goo ニュース
【パリ2日】英国の自然科学者チャールズ・ダーウィンが進化論のアイデアを抱くきっかけになったとされる、ガラパゴス諸島の小鳥ダーウィンフィンチ。英科学誌ネイチャーによると、米国の科学者らが遺伝子的な実験で、ダーウィンフィンチのくちばしの形状が異なる発展を遂げた原因となる物質を明らかにした。

面白いニュースだ。
カルシウムの取り込みに関わるタンパク質、カルモデュリンの発現量がくちばしの形を左右するのか。

ところでこの記事を翻訳した記者は科学用語に詳しくないようで、所々変な翻訳になっている。
さては自動翻訳を使ったな。

上記の引用部分にしたところで、「遺伝子的な実験」は「遺伝学的な実験」だろうし、「原因となる物質」というのは「原因となる因子」とか「原因となる遺伝子」でないと意味がおかしい。
引用はしていないが下のほうにはもっとあからさまな自動翻訳の痕跡がある。

×DNAミクロ配列分析⇒○DNAマイクロアレイ分析
Yahoo翻訳に"DNA micro array analysis"という文字列を放り込んでみよう)


バイオ者としてこういう珍訳はちょっと悲しい。
記事翻訳は正確にな〜

別に自動翻訳が悪いとは言わない(実際私もブログ書くときに良く使うし)
でもYahooやExciteの英和辞書は科学用語に関しては役立たずもいいところだから、
Web辞書を使うならALCLSD(Life science dictionary)あたりを使ってきちんと正確な訳語を把握しないと。
科学記事(それも生化学)の翻訳をするならこの二つは絶対に押さえておくべき。
posted by 黒影 at 03:28 | Comment(0) | TrackBack(1) | バイオニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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