熱帯地方の感染症の脅威と、それに対する取り組みを取り上げた番組である。
さらにBBCではこの番組を6本のダイジェスト判にまとめ各国語に翻訳したものをWeb上で公開した。
先日「南アフリカのAIDS事情はヤバすぎる」という記事を書いたが、アフリカの抱える健康問題はAIDS以外にも数多く存在する。
幸い前回の記事に多くの人が興味を示してくれたので、人の勢いがあるうちにこの番組の紹介をしておこうと思う。
◆Survival―生きる― ダイジェスト版(日本語吹き替え)
The Briefing - 顧みられない熱帯病 Episode 1
顧みられない熱帯病(NTD:Neglected Tropical Disease)とは、熱帯地域で蔓延する14種の寄生虫、細菌感染症の総称である。その大部分が既に治療法が確立され、先進国では克服されたものでありながら、医療資源の乏しさから熱帯地方の貧困層を中心に未だ10億人近い患者が存在する。
The Briefing - 睡眠病 Episode 2
睡眠病はサハラ以南の農村部を中心に広がっている、ツェツェバエを媒介とした寄生虫感染症である。症状が進むと患者は神経系の障害から昏睡やしに至り、適切な治療を行わないと致死率は100%である。
The Briefing - マラリア Episode 3
HIV、結核と並び三大感染症の一つに名前を挙げられるマラリアは、現在でも熱帯地方の脅威である。
世界で毎年100万〜300万人がマラリアで命を落とす。
犠牲者の大半は妊婦と5歳未満の子供だ。
The Briefing - 妊産婦の健康状態 Episode 4
発展途上国の妊産婦の健康状態というのは、先進国とは比べるべくも無く悪い。
100人の妊婦のうち数人が出産で死亡し、子供の数割が5歳未満で亡くなる。
The Briefing - HIV/TB Episode 6
人類が一度は克服寸前まで追い詰めた結核は、近年抗生物質への耐性を身につけ再びその牙をむいた。
多剤耐性結核(MDRTB)の出現により、再び人類の脅威となった結核。
さらに2005年、南アフリカの病院で超多剤耐性結核(XDRTB)が出現。
既知の全ての抗生物質に効果が無く、53人の患者は全員死亡した。
The Briefing - 急性呼吸器感染症 Episode 7
急性呼吸器感染症(肺炎)は、乳幼児にとって最も危険性の高い感染症の一つである。
◆英語版
以下はダイジェストの元になった英語版。
一話45分で9話もあるので、じっくり見られる人用。
Distant Places, Forgotten Lives Episode 1
The Deadliest Disease Episode 2
The Plant That Cures Malaria Episode 3
Fit For Life Episode 4
A Healthy Start Episode 5
The Deadly Combination Episode 6
The Struggle To Breathe Episode 7
The Hidden Invaders Episode 8
World Health Debate
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