去年沖縄の養護教諭(保健室の先生)の研究会でホメオパシーの講演をやったビリーバーがいたらしい。
こうやってWeb上で話が広がるものなんて氷山の一角だろうから、教育界のニセ科学汚染は相当深刻だな。
◆情況説明
さて、今回の問題について簡単に情況を説明してみよう。
なお、この情況説明を作成するに当たって「思索の海」のdlitさんの情報まとめを大いに参考にさせていただいたので、先にお礼を述べさせていただく。
沖縄でホメオパシー(情報収集中+情報追記中) - 思索の海
今回の問題は、沖縄県の保健室の先生の集まりである「沖縄県養護教諭研究会」という組織の上の方にホメオパシーの信者がいて、講演にホメオパシージャパンの伝道師「由井寅子」を呼んだというのがはじまり。
ホメオパシージャパン新着情報:12/21 JPHMA由井学長が沖縄養護教諭研究会にて講演
[2007年12月21日(金)]
12月21日、沖縄で開催されている養護教諭研究会において、JPHMA の由井学長が講演をおこないました。講演がはじまると、とたんに激しい雨が降り始め、あたかも人々の抱えた悲しみを象徴するかのようでした。
しかし、あいにくの天気にも関わらず、会場の金武町公民館大ホールには、300名を超える関係者が集まった他、一般の方々にもご参加いただき、大盛況となりました。
テーマは予防接種とフッ素の害における、ホメオパシー的アプローチ。近年、よく話題にのぼる発達障害などに対して、ホメオパシーでどのように取り組むことができるのか。
講演の中では実際のケースが紹介され、その状態が改善されていく様子を目の当たりにして、みなさま一様に驚かれ、映像に見入っていらっしゃいました。予防接種やフッ素の害に対するホメオパシー的な考え方に、おおいに共感し、感動していらっしゃる様子が伝わってきました。
終了後には、多くの参加者が由井学長のもとを訪れ、今回、沖縄の地で講演をしたことへの感謝の言葉と握手が相次ぎ、感動の場面をもって講演会の幕が下りました。
この講演を企画したのは、由井が学長をしているロイヤルアカデミーオブホメオパシー(略称RAH)を卒業した認定ホメオパスである、宮城勝子という養護教諭らしい。こちらの記事にその旨の記述がある。
日本ホメオパシー医学協会
昨年の沖縄養護教諭研究会の宮城勝子大会長
集団中のビリーバーがアレな人を呼んできて、その集団も無批判にそれを受け入れてしまうというこの構図は、女性校長会の水伝講演の一件とそっくりだと思わないか?
会場アンケートを見ていると、もう怒りとか悲しみとかを通り越して笑えてくる。
ホメオパシーイベント体験談
●予防接種に含まれる水銀、アルミニウム、歯科治療で使用されるフッ素が人間に沈積し、体を毒するだけでなく性格まで変えてしまうことを知り、本当に驚きました。社会は、予防接種や水道水にフッ素を入れることを推奨していますが、この動きを阻止しなくてはいけないと思いました。
●これまで予防接種の集団接種を100%にしようと頑張ってきましたが、今日の講演を聴いてつくづくバカだったと思う。西洋医学どっぷりだった自分が恥ずかしい。
●何の予備知識もなく、ホメオパシーという考え方に触れ、少々驚きました。今までの考え方と違うからです。自然治癒が大切だとわかりました。予防接種の害、あまりにも衝撃的な内容で、今までの活動や自分の子供への接種も何だったのか・・・
●由井先生のホメオパシーを日本に広げるという 「魂の仕事」は年を重ねる毎に、日を重ねる毎に、強くなっていくのを感じます。伝えたいことが多すぎていくら時間があっても足らない、その気持ちがひしひしと伝わってきました。先生の情熱と勇気にはいつも感嘆を覚えます。
●ホメオパシーについて初めて講演を聞いて、とても驚くことが多くありました。自分の知識不足がわかったので、もっと調べてみようと思いました。
●世の中分からないことが多いですね。これまで学んできた事とくつがえす話が多く、動転したり納得したり反省したり・・・西洋医学を学んだ者としては不思議に思うことが多いです。
●ホメオパシーはこれからの養護教諭の歩むべき道を示しているようです。
●難しかったけどとてもよかった。もう一度聞きたい。もっと勉強したい。
●由井とらこ先生の講演はとても良かった!目からウロコ・・・
●生命の営みを止めることなく自然な流れでよいことがわかりました。予防接種について考えたいと思います。
●ホメオパシーという言葉は聞いたことがある程度でしたが、興味をそそられました。
●とらこ先生のバイタリティーに圧倒された時間でした。
●とらこ先生の人間性に強く惹かれた。
●良かった。ホメオパシー、大変勉強になりました。
無論の事だが、ワクチンで水銀やアルミニウムが人体に沈着して人間の性格に影響を及ぼすなどという科学的事実は存在しない。もちろんフッ素も同じ。これらの主張をホメオパスは行っているが、彼らがその根拠となるまともなデータを提出したことは一度もないのだ。(科学的に意味のない図や表を持ち出しては来るが)
幻影随想: ホメオパシー・オン・トライアル―ホメオパシーは詐欺か治療か―
◆Homeopathy on trial
"Trick or Treatment"を書いたエッツァルト・エルンスト(Edzard Ernst)医師は代替医療の研究者で、様々な代替療法に対して二重盲検試験を行っている。彼の研究や、これまで他の研究者によって行われた科学的な検証から得られた評価は、「ホメオパシーにプラセボ以上の効果はない」というものであり、今年の一月にはイギリスでの保険適用も打ち切られている。
そもそも、この「予防接種に含まれる水銀、アルミニウムが〜」という主張は元々はホメオパシーが行っていたものではなく、ニューウェイズ系のマルチやキレート療法系統のイカサマ師が行っていた主張だ。
#連中はワクチンに含まれる水銀やアルミニウムの害で自閉症が起こると主張している。
#そして自分達の「商品」でそれが治るとも(無論嘘っぱちなんだが)
#そして自分達の「商品」でそれが治るとも(無論嘘っぱちなんだが)
幻影随想: キレート療法の心臓病臨床試験が炎上中
欧米では自閉症の子供を持つ親を引っ掛けてインチキ治療で大金をせしめる手口が主流で、これで死亡事故を起こしたせいもあり問題となっている。(無論キレート療法で自閉症が治るというエビデンスは存在しない)
一方日本ではニューウェイズ系マルチのデトックス商法あたりと結びついて、主にロハスな女性をターゲットに小金をむしりとる手口が広がっている。
興味のある人は「デトックス キレート療法」でググって見るといい。
ホメオパシーにもワクチンを否定する主張が存在するので、
トンデモは連鎖するの法則でいつの間にかホメオパシーにも取り込まれたようだな。
嘘を隠すには〜という諺ではないが、大抵のニセ科学は、その根拠レスな主張を粉飾するために、節操なく他のトンデモを取り込む傾向がある
あるいはホメオパシージャパンの内部に、以前そっち系統に関わっていた人間が存在するのか。
幻影随想: サギとマルチと疑似科学
サギとマルチと疑似科学というのは、それに裏で関わる人間が同じという点でかなり密接なつながりを持っている。
結構昔の事件なので今20台以下の人なら知らない人も多いかもしれないが、日本では1990年前後にMMR(三種混合)ワクチンによって事故が起きているため、ワクチンに対する不信感がぬぐい切れていない。昨年の関東地方のはしか大流行の裏にもこういった事情が絡んでいるんだが、ニセ科学はこうした不信感を突いて人の心に侵入する。
◆有害なニセ科学ホメオパシー
ホメオパシーのような代替医療に対し、プラセボとはいえ気休めになるなら良いのではと擁護する人がたまにいる。
しかしホメオパシーの主張は気休めでは済まず実際に有害なのだ。
ホメオパシー - Skeptic's Wiki
英語版wikipediaのHomeopathyの項目
「Homeowatch」
Your Skeptical Guide to Homeopathic History, Theories, and Current Practices
「Homeowatch」はホメオパシーに極めて懐疑的なサイトであり、その基本的な考え方は「ホメオパシーの”レメディ”自体は無害であるが、それに付随する間違った考えは無害ではない。健康な時に人が何を信じるかはあまり問題にならないかも知れない。しかし、深刻な病気に襲われた時、間違った信念は大惨事に繋がることもある」というものである。ホメオパシーの理論は既存の物理や化学の法則と整合性がないこと、および、その効果を明確に示すことができていないことを忘れてはならない。
ホメオパシーのワクチン否定は、はしかや結核などのワクチンで防ぐことが可能な病気に対する免疫を付ける機会を失わせ、罹患時の症状を悪化させる。
現代医療に有効な治療法が存在するにもかかわらず、それを受けさせずにホメオパシーでの治療に固執する。
先日取り上げた「ニコニコ動画で学ぶ疑似科学1―奇跡とプラセボ―」の中に、テレビ伝道師による奇跡を信じ治療を拒否してガンで死亡した老婆の事例が出てくるが、多くの代替医療でこれと同じ問題が起こっている。
◆まとめ
とにかく沖縄県の養護教諭研究会はBad Jobにも程があるので、伝手のある人は折を見て忠告しておいてほしい。
そして、沖縄県の小中学生と子供を持つ親は、学校の養護教諭がこういうトンデモにはまっている可能性があるので自衛してほしい。
この講演の翌日には沖縄県の商工会議所でさらに一般向けの講演も開かれたようで、かなりアレな反応の数々が確認できる。
ホメオパシージャパン新着情報:12/22 沖縄市商工会議所にて『沖縄とらこ先生を囲む会』が開催されました。
ホメオパシーイベント体験談【2007年12月 沖縄とらこ先生を囲む会】(於:沖縄市商工会議所)
ホメオパシーイベント体験談【2007年12月 沖縄・学校説明会】(於:沖縄市商工会議所)
どうやら沖縄方面の少なくない数の人間が染められた悪寒。
頭痛いぜまったく。
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嘘で塗り固められたホメオパシと比べたら失礼かと
もちろんDHMOに
スレ違いかも知れませんが、出版社の社長さんが、こういう情報を流すのは(ご本人は無邪気に信じていらっしゃるだけのようですが)いかがなものかと思うのですが、幻影さんのご意見うかがいたいです。
http://d21.boxerblog.com/discover/2008/10/c-730f.html#comments
疫学的なものの見方を学び、公衆衛生の啓蒙に絶大な影響力をもつ職種のはずじゃないですか。とくに集団接種についてこうも軽々に転ばれるとシャレになりません。異見はあってもいいと思いますが、その根拠がホメオパシーじゃ分限ものですよ。
ホメオパシーには疎いんですが、
水の飲みすぎで頭痛がするときは水で薄めた水を、
高血糖の時はショ糖で薄めたブドウ糖を摂取すれば良いんですよね?
ノイローゼで八当たりしまくりで、こわい人でした。
詐欺です。