2008年08月02日

サギとヤブ医とアトピービジネス

先日報道されたアトピーに関連する健康詐欺について、
地下に眠るMさんのところで批判記事を書いて情報周知の支援を呼びかけておられるので、うちも協力してみる。
ノンステロイド詐欺でアトピービジネス跳梁跋扈 - 地下生活者の手遊び
関連情報をざっと見てみたが、どうやらアトピービジネスによって引き起こされた被害の事例というものは全然知られていないようなので、うちのブログではそういった部分を重点的に紹介してみようか。
エセ治療家達の手口を知れば、地雷回避の役に立つだろう。
 
 
 
さて、まず問題のニュースだが、こちらの記事になる。
化粧品から薬並みのステロイド 「効く」口コミに注意(産経新聞) - goo ニュース
 「ステロイド不使用」をうたい通信販売されていた化粧品から、医薬品並みの濃度のステロイドが検出されていたことが今月、明らかになった。東京都は「薬事法違反で、健康被害が出る恐れがある」として、商品の回収と販売中止を指示した。化粧品は全成分表示が義務づけられているとはいえ、正しく表示されているかどうかの確認は業者側に任されている。消費者が購入前に実際の成分について知るすべは事実上なく、被害をどう防ぐかが課題となっている。(平沢裕子)

 この商品は販売会社「ラバンナ」(東京都新宿区)が、今年3月から通販などで売っていた化粧品クリーム「NOATO(ノーアト)クリーム」。米国から輸入していたという。インターネットの口コミサイトなどで「ステロイドが入っていないのにアトピーの肌がよくなった」と人気に火がつき、約4カ月間で5691個を売り上げた。

そりゃそうだろう、普通は処方されないような強烈な薬が混ぜられていたのだから、効いて当たり前だ。
あまりの効き目に恐怖した消費者の通報がきっかけで発覚したというくらいなのだから。
地下に眠るMさんのところで紹介されている3つの宣伝ブログがどう見ても同じ人間の作ったやらせブログであることといい、多分裏には「サギとマルチと疑似科学」で取り上げた連中の同類がいるね。

 同社の商品紹介サイトでも「ステロイド剤などの成分は一切含まれておりません」としていたが、国民生活センターが調査したところ、プロピオン酸クロベタゾールというステロイドの一種が検出された。このステロイドは、5段階に分けられているステロイドの効果で最強ランクに属し、医師の処方箋(せん)がないと使えない医療用医薬品とほぼ同一の含有量だった。

 近畿大医学部付属病院皮膚科学教室の医師、小西奈津子さんは「治療でステロイドを使うとき、顔には中程度ランク以下のものを使い、最強ランクのものは使わない」といい、「化粧品クリームなら顔に使った人もいるのでは。強いステロイドはリバウンドも大きいので、使った人は専門医に相談してほしい」と呼びかける。

こちらに皮膚科学会によって作成されたアトピー治療のためのガイドラインがある。
日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎治療ガイドライン 2004 改訂版
これを見てもらえれば分かるように、このクリームに混ぜられていた「プロピオン酸クロベタゾール」という薬物は最強クラス(ストロンゲスト)のステロイドだ。
ステロイド外用剤のランク
ストロンゲスト
0.05% プロピオン酸クロベタゾール(デルモベート)
0.05% 酢酸ジフロラゾン(ジフラール,ダイアコート)

皮疹の重症度外用薬の選択
重症高度の腫脹/浮腫/浸潤ないし苔癬化を伴う紅斑,丘疹の多発,高度の鱗屑,痂皮の付着,小水疱,びらん,多数の掻破痕,痒疹結節などを主体とする必要かつ十分な効果のあるベリーストロングないしストロングクラスのステロイド外用薬を第一選択とする.痒疹結節でベリーストロングクラスでも十分な効果が得られない場合は,その部位に限定してストロンゲストクラスの使用もある
中等度中等症までの紅斑、鱗屑、少数の丘疹、掻破痕などを主体とするストロングないしミディアムクラスのステロイド外用薬を第一選択とする
軽症乾燥および軽度の紅斑、鱗屑などを主体とするミディアム以下のステロイド外用薬を第一選択とする
軽微炎症症状に乏しい乾燥症状主体ステロイドを含まない外用薬を選択する

基本的に最強クラスのステロイドは、重症のアトピー患者にさえ部分的にしか使われない。
そんなものを普通の患者が知らずに使ったら、副作用が恐ろしいことになる。
これは実に悪質な健康詐欺だと思う。

◆アトピービジネスが成立する理由
アトピービジネスが成立する理由は以下のとおりだ。
アトピービジネス - Wikipedia
アトピー性皮膚炎をターゲットにした悪徳商法が流行りやすい理由として、以下の要因が挙げられる。

・患者数が多い。
 ビジネスの市場として多くの顧客が望める。
・QOLに及ぼす影響が重大(特に重症例)である反面、適切な治療を行わなくても多くの場合は生命に影響を及ぼさない。
 患者の治癒したいと思う気持ちが大きいため勧誘しやすい。また、治療が不適切でも死亡などにより事件に発展することは少なく、患者を通常の医療から引き離すのが容易である。
・因果関係の証明が困難な自然治癒傾向を持つ。
 治癒した症例を、治療の成果として大々的に宣伝することにより、どのような治療法も優れた効果があるかのように宣伝できる。(本来、客観的に効果があるかどうかは二重盲検を行わないと判定できない)
・根治できない病気
 アトピーは病気という見方もできる一方、体質(遺伝子)レベルから及ぶものでもあるため、現段階医療ではその炎症をコントロールする事ができても、根治する事は不可能である。その現状を利用しいかにも「根治できる」という事実無根な文句をうたう事で、患者のつらい心理状態に光明をさすかの如く誘う。
・著しく美観を損ねる症状
 アトピーは、他の病気に比して死に及ぶ可能性はほとんど無いにしろ、反面その状態が極端に表面でわかる病気である故、女性を中心とした美に対する多大なコンプレックスを生じる。自覚症状が薄くても、美容的観点で多大な精神的苦痛を及ぼす。業者は「美しい肌」等の文句と共に、その美的要素を利用する事で患者の購買心を乱す。

また、通常のアトピー性皮膚炎の治療の主体が外用剤であり、コンプライアンスが悪くなりがちであることや、重症例ではステロイド外用剤をもってしても十分なコントロールが得られない場合があること、実際にステロイド外用剤による治療が副作用をもたらすこともあり得る(ステロイド皮膚症の項参照)ことも、根拠のない商法がつけこむ要因となっている。

一定数の患者が存在する自然治癒もありえる病気。
そんな病気がニセ医療ビジネスの格好のターゲットとなる。


◆アトピービジネスの起こした事件事例
先日ガンのニセ医療を取り上げたが、アトピーもまた、アトピービジネスと呼ばれるニセ医療が跳梁跋扈する世界だ。
そして、あまり一般には知られていないが、アトピービジネスのエセ治療法が引き起こした事件は枚挙に暇がない。
健康食品中毒百科』の中でも、こういったアトピービジネスが引き起こした問題の事例をいくつも取り上げているので、少し紹介してみよう。

まず総論として、日本皮膚科学界に報告されたアトピービジネスによる健康被害の実態調査の論文を
健康食品・中毒百科: 内藤 裕史 P.172〜
 健康食品、民間療法、漢方薬によるアトピー性皮膚炎の増悪例は数多い。皮膚症状の増悪にとどまらず、アフリカなど発展途上国にしか見られないような低蛋白栄養失調症に陥り、発達遅延など深刻な全身症状を示す例も多い。肝機能障害、糸状体腎炎、急性尿細管壊死、横紋筋融解症、敗血症、カポジー水痘様発疹症状を合併する例も珍しくなく、救急車で入院するような重症例もある。皮膚炎増悪のため、自宅引きこもり、休学、退学、離職、休職に至る例もある。健康食品、民間療法、漢方薬に限らず、特殊療法を看板にマスコミに登場する医師などによる治療、無診療投薬もあり、さまざまな形のアトピービジネスが横行している。
(竹原和彦 他, アトピー性皮膚炎における不適切治療による健康被害の実態調査, 日本皮膚科学会雑誌 110(7),1095〜1098,2000.)

今回の事例ではノンステロイドをうたったクリームに混ぜられたステロイド剤という事例だったが、アトピービジネスでは、他にもさまざまなタイプのエセ治療がはびこっている。
特に度し難いのが、情報を持たない素人に適当なことを吹き込んで食い物にするエセ医療家や代替療法の存在だ。

連中の犠牲になるのは患者の健康だけでは無い。
患者の人生が、家族が、エセ医療によって破壊されるのだ。
事例をいくつか紹介しよう。


アトピービジネスに騙され医者を信用できなくなり様々な健康法に手を出したものの、
一向に改善せずにノイローゼになった母親の事例。
9ヶ月の男児で生後1ヵ月かごろから顔面に発疹が出現、全身に及んだ。皮膚科で外用薬を処方され、改善傾向にあったが、ステロイド軟こうであることに気付き母親が中止、その後、市販の薬石をミネラルウォーターで溶いたものや馬油を塗布、機械を購入し強酸性水を自宅で作り塗布を続けたが変化無なく、さらに野草から作ったお茶への入浴とその飲用、天然樹木成分が配合された化粧水に変更したが顔面の発疹はさらに強くなり、紫蘇クリーム、アロエクリームも併用、湿疹はなおも増悪し入院した。スキンケア、ステロイドと抗生剤の塗布などで、入院翌日には発疹は改善傾向になり10日後には顔面の発赤もほぼ消失、経過は良好である。母親はある民間医療の説明会で、ステロイドは、”色素沈着を引き起こし醜い皮膚を作り上げる””全身性の副作用が起きる””眼の周りに使用すると失明することがある”といった説明をショッキングな写真とともに見せられ、そういう薬を使う医者が信じられなくなり、その結果、民間療法に頼り、スキンケアを行うことなく様々な情報に振り回され様々なものを使用、皮膚炎が悪化、どうしようもなくなりノイローゼの状態で来院した。
(丹野仁 他,民間療法の落し穴―頼りすぎてアトピー性皮膚炎悪化の症例―,アレルギーの領域,3,905,1996.)

ここに出てくるような内容が、典型的なアトピービジネスのやり口である。
恐怖で患者や親の思考を縛り、甘言を弄して高価な機材や効きもしない薬を売りつける。
酷い場合には、冒頭のニュースのように強力なステロイドを混入させた薬を、適当に使用させる。

当然このようなことを行っていると症状の悪化や様々な副作用が発生するが、連中にはお得意の決まり文句がある。
7歳の女児で生後1年位からアトピーを発症、母親がマスコミを通じステロイドに不安を持ち通信販売で漢方薬を購入、内服を始めた。皮疹は徐々に悪化、全身に水疱痂皮を伴う皮疹が拡大、販売元の漢方薬局に問い合わせたところ、”それは過去に使用されていたステロイド外用薬のリバウンドで、よくなる前の好転現象です”と説明され、”体の中から毒が出ているからそのまま続けるように”と指示された。その後、39℃を越す高熱が続き皮膚科を受診、悪寒戦慄があり血液培養で黄色ブドウ球菌が検出され、敗血症を伴う伝染性膿痂疹と診断された。生命に危険が及ぶ状態であったが、抗生剤の点滴とステロイドの外用で湿疹性病変も改善、9日後に退院、その後4年間は治療なしに皮疹の出現は無い。
(竹原和彦, アトピービジネスと皮膚科医の戦い, Visual Dermatology 2002;1:186-95)

以前「恐怖のマコモ風呂」でも書いたが、好転反応、もしくは瞑眩(めんけん、めんげん)という言葉はエセ医療の要注意キーワードだ。この言葉を使うものにまともなものは無いと言って過言ではない。
この事例ではエセ治療家のデタラメのせいで、少女は敗血症を起こし危うく命を落とすところだった。

マコモ風呂の話を出したので、ついでにマコモの関わっている事例も紹介しておこうか。
2歳1ヶ月の女児、アトピー性皮膚炎に対しステロイド概要による治療を受けていたが、2ヶ月前から中止、マコモの内服治療を始めたが、2,3日後に顔面と下肢に腫脹をきたし内服を中止した。その後、マコモの入浴剤と軟膏・リンスの外用を続けたが皮疹はさらに増悪し皮膚科を受診した。ほぼ全身に著しい落屑、苔癬を伴う紅斑を認め、紅皮症状態を呈していた。ステロイドの外用を主体とする治療で3週間でほぼ治癒した。マコモ(真菰)Zizania latifoliaは湖沼などの水辺に群生するイネ科の大型多年草で、乾燥し砕断加工したものを内用・外用・入浴剤として使うが、一時刺激性が極めて強くアトピー性皮膚炎に使用するのは疑問である。内服で皮疹の増悪を見ているので中毒疹の可能性もある。
(竹原和彦 他, 民間療法をどう考えるか?, 皮膚臨床 1998;40(6)特:988-92)

これを読む限りでは、竹原先生はどうも論文執筆の時点でマコモ風呂の実態を知らなかったんじゃないかと思える節がある。
マコモ風呂は入浴剤とかそんな生易しいレベルのものじゃないぞ。c.f.恐怖のマコモ風呂
『ほぼ全身に著しい落屑、苔癬』という記述からも、恐らく患者は例のマコモ風呂に入らされていたと思われるのだが、体の発する様々な危険信号を無視してあれに治癒効果があると思い込める観念複合体の強靭さにはまったくあきれるばかりだ。


アトピーに対するまともな治療を行わないのは何も民間医療ばかりじゃない、薬局や正規の医者にさえ、まともでない治療を行うものが少なからず存在する。
20歳代の女性で幼少の頃からアトピー性皮膚炎があり、少量のステロイドの外用でコントロールされていた。薬局の指導で漢方薬の内服をはじめステロイドの外用を中止した。皮膚炎は1年余りの間に徐々に悪化、薬局の指導により厳格な食事制限を行ったが皮膚炎はまったく改善せず、著しい倦怠感が出現、内科で貧血と栄養失調と診断された。薬局では1.ステロイドは有害である、2.漢方治療は根治療法である、3.漢方治療によって皮膚炎は一時悪化するが時が経てば必ず軽快に向かう、4.治癒までに時間がかかる、5.途中で止めると今までの努力が無駄になる、と説明を受け患者も家族もこの説明を信じ、漢方治療を約2年間続けたが、皮膚炎は悪化の一途をたどり皮膚科を受診した。顔面は湿潤性紅斑に覆われ、四肢・体幹は鱗屑を伴う後半で覆われ紅皮症状態であった。ステロイドの短期内服に抗アレルギー剤を併用、1週間で皮疹は急速に改善した。化粧品および内服していた漢方薬の貼付試験は全て陰性であった。3週間で退院、抗アレルギー剤の内服と少量のステロイドの外用で、6ヶ月後も皮膚炎は良好な経過をたどっている。
(出口秀樹他,漢方・民間療法により紅皮症化したアトピー性皮膚炎の3例. アレルギーの臨床 1994;1:625-8)

これは漢方薬局の不適切な指導により症状を悪化させQOLを下げられた患者の例だ。
『健康食品・中毒百科』では漢方薬のためにわざわざ大項目を一つ裂いているが、そうしなければならない理由の一つに、間違いなくこういった程度の低い薬局の存在があるだろう。ネットを検索してみても、「漢方薬に副作用は無い」などと平然と書く薬局のいかに多いことか。

医者にも少なからず不適切な治療を行うものはいる。
ある外科医が行っている針治療は、注射針を頚部や手足の指に刺入、揉んで少量出血させ、自家製剤の黄連解毒湯親水ワセリン軟膏を塗布するというものである。この医師は地方紙に登場し、集まった患者に、民間療法の常套手段である、既存の治療特にステロイド外用剤を”悪”と否定することによって患者や家族のマインドコントロールを行い、接触皮膚炎や二次感染による皮膚炎の悪化を、これも民間療法の責任回避の常套句である「瞑眩(めんげん)」(P251参照)と表現し対策を講じようとしない。
<中略>
10歳代の女性がアトピー性皮膚炎の治療を受けていた。母親が地方紙に載ったこの医師の紹介記事を読み通わせたが、全身に発赤腫脹が出現、疼痛と熱感を伴った。同医院で副腎皮質ホルモンの点滴を2回受け、発赤腫脹部にアクリノール水を塗布されたが症状は増悪、上肢の挙上も歩行も困難となり皮膚科を受診した。全身の皮膚に潮紅があり、とくに顔面、頚部から両上肢、前腕、胸部、背部に発赤腫脹が著明で滲出液を伴った。疼痛のため四肢を動かせず極度のうつ状態であった。針刺入部からの感染、刺激の強いアルコール製剤の塗布による皮膚炎の悪化、自家製剤の軟膏による接触皮膚炎と二次感染が考えられた。抗生剤、ステロイド剤の外用などで皮疹は入院翌日から著明に改善、疼痛、腫脹も軽減し精神状態も安定、14日後に退院した。
(高橋美千代,重症アトピー性皮膚炎例の検討―民間療法、不適切治療により合併症を併発したり悪化を来した症例,新発田病院誌 1999;5:24-31)

このヤブ医者はどうやら新潟の新発田周辺の人間のようだ。今でも潰れていないかどうかは知らないが。
適当な独自治療を行ってアトピー患者から大金を巻き上げるヤブ医者は少なくない数存在する。
アトピー患者の人や、アトピー患者を家族に持つ人は、どうか連中のやり口を学んで自衛してほしい。


最後に、本文中でも論文を紹介した竹原医師が、アトピービジネスの内実を暴く本を書いているので紹介しておこう。

アトピービジネス: 竹原 和彦



◆関連記事
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<8/10タイポ修正>
この記事へのコメント
  1. アトピー性皮膚炎をターゲットにした悪徳商法が流行るもうひとつの要因は、マスコミが流布してきた「ステロイドは恐い」というデマです。ステロイド外用薬は正しく使えば大変有効で多くの場合不可欠な治療薬ですが、このデマのせいで適切なステロイド処方を拒絶し、ステロイド不使用を謳う(そして実際には極めて不適切に使用している)怪しい民間療法に走る患者や親が絶えません。例に挙げておられるとおりです。騙す業者が一番悪いし、リテラシーのない被害者にも非がありますが、間違った認識を広めたマスコミにも大きな責任があると思います。
  2. Posted by ひで at 2008年08月02日 12:24
  3. ステロイドの怖さに根拠を与えちゃっている一つに、スポーツにおけるドーピング問題がある思います。かつては、ステロイドの過剰摂取で命を縮めた人って、ウェイトリフティングを中心に結構いたみたいですので。
    そんな経緯もあって、スポーツの文脈でいけばステロイド=ドーピング→悪となるわけですが、それは濫用を防ぐために作られたエリートスポーツにおけるルールでしかないことと、スポーツの世界でも治療用として申請して認められればステロイド服用OKとなっていることを、もっとメディアは伝えなくてはいけないのでしょう。
  4. Posted by とむけん at 2008年08月02日 13:28
  5. >とむけん様

    紹介エントリ(地下生活者の手遊び様)のコメント欄でも指摘されていますが、スポーツにおけるステロイドと、医療におけるステロイドは区別して然るべきです。
    これもメディアが指摘すべきだとは思うのですが、このエントリを読んだ方が誤解せぬよう指摘させて頂きます。不快に感じられたら申し訳ありません。
  6. Posted by 鳳仙花 at 2008年08月02日 15:27
  7. ステロイド化粧品の話ですが、販売者が故意に医薬成分を入れたわけではないかも、と思います。例えば次のようなストーリーが考えられます。

    「アトピーに効く」クリームのバルクを、中国かどこかから商社を通して仕入れる。

    中身は天然成分だと製造元は言っているので、それ以上確認しない。義務じゃないし。

    よく効くって評判で凄い売り上げ。どんどん輸入する。製造元も輸入業者も儲かる。

    ステロイド入りで薬事法違反?え?そんなの知らないよ?

    この場合では、輸入業者はリスク管理の義務を怠ったとはいえ、積極的に不正を行ってはいないです。
    製造元の行為も、狡猾な悪党の存在を仮定するより、単にもの凄くモラルが低かったと考えれば充分です。

    黒幕がいなくとも、ひどすぎる製造元が国の壁で結果的に守られ、本来こうした事故を未然に防ぐはずの薬事法がうまく機能していないだけで、今回のような事件が起こるだろうというお話です。

    今回が実際どうだったのかは知りませんが、アトピービジネスとは違う構図で患者さんが被害を受けることも、システム上あり得るということで。本題から少しずれた話で失礼しました。

    ちなみに、まともな日本の輸入業者なら、輸入する製品に変な医薬成分が入っていないか、試験で確認しているはずです。そして案の定見つかることがあるらしい。
  8. Posted by Kikuchiyo at 2008年08月02日 18:20
  9. >鳳仙花さん

    ご指摘の通りです。参考URLも確認いたしました。どうもありがとうございます。
    とはいえなのですが、WADAのドーピングリストをを見ると、スポーツの世界ではいわゆるアナボリックステロイドだけでなく、コルチコトロピンとかも規制対象になっているため、副腎皮質ホルモン系の消炎剤でドーピング検査アウトになるケースもあるみたいです。陸上競技の為末選手が、以前そんなことをブログに書いていました。
  10. Posted by とむけん at 2008年08月02日 19:13
  11. 誤タッチ報告

    >20歳代の女性で酔うy層の頃から

    幼少でしょうか?
  12. Posted by まじっく at 2008年08月02日 22:46
  13. ストロンゲストとは思い切ったものを使うなぁ、というのが中程度アトピー患者としての感想です。

    この件に関しては西岡清『新しいアトピー治療』(講談社ブルーバックス)という本がありまして、そこに民間療法の聞き取り調査の結果が載っていました。100人中87人が民間療法経験者だそうで。

    民間療法に飛びついてしまうのも理解できてしまうのです。本当に夜眠れないほど掻痒感に苛まされたり、掻きむしって血まみれになって落ち込んだりして、QOLの低下は著しいものがあって、なんでもいいから楽になりたいと感じてしまうのですね。余裕がないというか。

    だからこそ、その心の動揺につけ込むエセアトピービジネスには怒りを覚えます。
  14. Posted by ふぃふぃ・ふろりあ at 2008年08月03日 01:42
  15. アトピー持ちの兄がいます。昔から使っているのが漢方系・ステロイド非配合の「華陀膏」という塗り薬。
    物心ついたころから身近にあった薬なので、その薬効や治療法としての適切さを疑ったことがありませんでした。一度よく調べて、家族で話し合う場を設けたほうがよさそうです。

    身内に患者がいながら、アトピーに関しては「ま、大事に育てられすぎたんでしょ」(清潔すぎる環境が免疫系の十全な発達を阻害したのでは、という憶測)くらいのいい加減な認識しか持っていませんでした。生後一ヶ月で発症した例などを見ると、遺伝的要因も無視すべきではありませんね。

    反省材料の多いエントリでした。多謝。
  16. Posted by morinohito at 2008年08月03日 11:58
  17. アトピーってなんとなく自己免疫疾患かと思いこんでたんですがそういうわけでもないんですね。自己の免疫系ですら悪い作用があるのに(所詮生化学反応に介入するという意味では不自然な薬剤の一種に過ぎない)漢方が副作用無しなどという言葉にだまされるのかしらと思ったのですが、最初。

    あとステロイドと筋肉増強剤との混同、私もしてました。父が病気で服用した時、前立腺に影響はないのだろうかとか考えてしまってた。

    本文Typo:
    特殊両方
    ステロイドの概要

    しかし、案外こういうのって、自分が当事者になったときはころっとだまされたりしそうですね。精神的な弱みにつけ込まれて。
    こういう手口やバックグラウンドの情報は勉強になります。
  18. Posted by Cru at 2008年08月03日 22:58
  19. 丁寧に家を掃除するだけで軽快する患者もそこそこいるんだがな。
    医者はそういう事は知らなかったりするから困ったものだ。
  20. Posted by 通りすがり at 2008年08月07日 22:11
  21. >丁寧に家を掃除するだけで軽快する患者もそこそこいるんだがな。

    「丁寧に家を掃除するだけ軽快する」かもしれないが、それが原因で「軽快」したかどうか、どうやって分かるの?
  22. Posted by e10go at 2008年08月07日 23:19
  23. ダニやホコリに対する明らかなアレルギーのある方なら
    掃除の仕方を指導し、
    絨毯、ぬいぐるみはなるべく生活空間から排除するようお話しします。
    ただし、自分で一から掃除してしまうと、
    掃除の際にホコリをいっぱい吸い込んだり
    経皮吸収(?)したりで、
    皮疹が増悪することが多いですので、
    まず家族の方に部屋の掃除をお願いします。

    アトピーの原因ははっきりしませんし
    何がきっかけで「軽快」するかは千差万別ですが
    「丁寧に家を掃除するだけ」というのは
    間違った道に入り込むこと無しに
    自分の皮膚の状態を客観視できるという点で
    アトピービジネスに染まった人より
    治りが早いかもしれませんね。
  24. Posted by donki at 2008年08月09日 20:47
  25. 部屋をきれいにするのは、健康な生活を送る事にも繋がるでしょうが、
    何が原因で、アトピーが軽快するか簡単には、わからないでしょう。

    「丁寧に家を掃除する」のを、健康生活のために提唱するなら問題ないと思います。
    医学的にアトピー軽快の理由になる(証明できる)なら問題ないでしょうが、
    そうでないなら、それを理由にするのは、おかしいでしょう。
  26. Posted by e10go at 2008年08月09日 22:10
  27. >丁寧に家を掃除するだけで軽快する患者もそこそこいるんだがな。

    アトピー患者を持つ家族からは、「アトピーが良くならないのは、掃除のせいだ」
    と言われているような印象を持たれる可能性は、考えられないでしょうか。
  28. Posted by e10go at 2008年08月09日 22:52
  29. >まじっくさん
    >Cruさん

    タイポのご指摘ありがとうございます。
    遅くなりましたが修正しました。
  30. Posted by 黒影 at 2008年08月10日 11:46
  31. パッチテストでハウスダストに反応するかどうか有る程度確かめられますよ。
  32. Posted by 唯野 at 2008年08月13日 20:33
  33. >パッチテストでハウスダストに反応するかどうか有る程度確かめられますよ。

    財団法人日本アレルギー協会のホームページ
    http://www.jaanet.org/contents/hihu.html
    「皮膚アレルギー情報」の「ハウスダスト、ダニが病気の原因になるの?」から引用

    ***引用始め***
    アトピー性皮膚炎の原因として「ダニ」が注目されていますが、ダニは部屋中どこにでも存在するもの。
    ダニに対する「IgE抗体」が陽性であっても、必ずしもダニそのものが病気の原因とは限りませんので、過剰に神経質になる必要はありません。
    ***引用終わり***

    ダニやハウスダストが、アトピー性皮膚炎を悪化させる事はあると思いますが、ダニやハウスダストがアトピー性皮膚炎を引き起こす真の原因かどうかは、分からないでしょう。
  34. Posted by e10go at 2008年08月14日 00:17
  35. 原因が何かじゃなくて、掃除するとアトピーが軽快するかって話じゃないのかな?
  36. Posted by 唯野 at 2008年08月14日 03:50
  37. ステロイドを「適切」に処方できる皮膚科医がほぼ存在しない、という問題もあります。
    皮膚科医の多くは「ある程度の強さのステロイドで症状を治し、その後段階的にこれを弱く、少なくしていく」と言いますが、
    実際のところ慢性化した症状にはその方法は通用しません。
    塗布量を減らし、レベルを落とすとすぐに症状が戻り、また戻すことになり、
    結局ずるずると使い続け、やがてレベルを上げる羽目になる、
    というのが現実です。
  38. Posted by 経験者、ちょっと語る at 2008年08月14日 06:48
  39. 現在52歳の男です。幼児の頃より関節の内側・袖口・フクラハギ・顔・首筋に湿疹症状が出ておりました。相当に生徒数の大きな小学校におりましたが、同学年にはそういう子は他に一人もおりませんでした。幼児性湿疹/アレルギー性湿疹と診断されていました。

    アトピー性皮膚炎という病名がついたのは高校1年のときでした。ステロイド剤という軟膏を渡されました。国立の大学病院でした。「これ、とってもよく効くから。」確かによく効きました。病院を出る頃には痛痒感がおさまり、なんだか皮膚の状態も安定してきた様な気がしました。が、数日後、腕の皮膚になんでもない極く普通の細菌のコロニーが数十個出来てしまいました。免疫作用(当時は「抵抗力」という単語を使っていました)を人為的に抑える薬なのだと、その時初めて知りました。

    以来、ステロイドは極力使わないよう心がけてきました。その高校当時の同窓で、いまは皮膚科、特にアトピー治療を専門とする医師(大学で教えている)がいますが、アトピーの発症する仕組みは今もってよく判っていないと正直に言っています。何の加療もしなくてよく、生活にも何ら制約のないレベルまで完治する率は、わずか数パーセントです。

    ただ幸いなことに、アトピーは生命に関わる病気ではありません。生活のQOL低下といっても、もっと深刻にQOLに関わる病気・怪我は幾らでもあります。外見(見かけ)が少々悪くなっても、また痒くとも、あまり気にかけない「鷹揚さ」が大事だと思います。

    もうひとつ特記すべきことがあります。
    27歳の時のことでしたが、2年間、アトピーがまったく発症しなかった時期がありました。生まれながらの病気が根治したのかと思いました。その2年間、わたしは米国NYCの客先の元へたったひとりで、納入システムのメンテナンスの為に放り出されていたのでした。この時の仕事上の精神的ストレスは凄まじかったです。マンハッタン・ダウンタウンのアパートの部屋もダニだらけでした。ただこのストレスは、当時のわたしには「プラス方向」に働きました。この2年間アトピーの症状はまったく出ませんでした。アトピーという病気が患者の精神状態に如何に左右される病気か、わかると思います。

    民間治療は、アトピーに関しては、いまの皮膚科の医療レベルでもその発生メカニズムがよく判らないくらいなので、一概に悪いとは思えませんが、でも少なくとも「これはメチャクチャ効く!」と飛びつくのは絶対に避けるべきです。そのような類いの病気ではありません。効いたとしても、それは何年間も或いは十何年もかけてゆっくり効く、といった種類のものです。「まともな」アトピー患者ならば、そのような事柄は感覚的に体感できている筈です。あせってどうにかなる病気では、現状ではありません。ミズムシや近視と同様、一生涯付き合う、くらいの覚悟でちょうど良いと思います。運がよければ直ります。わたしの場合は四十歳を過ぎて、突然根治しました。
    (たぶん太って、身体機構のなにがしかのバランスが変わったからでしょう)
  40. Posted by さるすべり at 2008年08月23日 14:33
  41. 最近更新なく心配しております。お元気ですか?
  42. Posted by ちゃう at 2008年09月07日 20:39
  43. はじめまして
    いいブログですね^^

    こんな生活素敵だよ・・・・・

  44. Posted by りんりん at 2008年09月29日 15:42
  45. 上のりんりんさんのHP、GNLDとかいうマルチ商法の勧誘のようです。
  46. Posted by att460 at 2008年09月30日 11:27
  47. はじめまして、

    さるすべりさんのコメントを読んで、僕の体験と似ていることに気がつきましたので、記しておきます。

    14歳の時からアトピーが発症し、以来12年間まったく良くなることもなかったのですが、昨年春にドイツに来てすぐよくなり始め、半年ほどでほとんどまったくなくなりました。さすがに夏の汗ばむ日が続くと、服などが擦れる部分は、少し汗疹のような状態になりますが、アトピーと診断されるようなレベルかどうかはわかりません。こちらは夏でも蒸し蒸し暑いことはあまりありません。気候は要因として大きい可能性がありますね。実際日本にいたときも6月の梅雨を皮切りに悪化しはじめていましたから。

    自分で観察した限りでは、精神的な浮き沈みともある程度連動していますね。精神的に弱って、それで体調も崩すとアトピーも酷くなります。

    医師から薬(当初はステロイド系のなにか、16歳からはプロトピックだったと思います)と保湿剤も継続してもらっていましたが、本当に効いているのかどうかはわかりませんでした。ただ、何日か塗らないと、アトピーによる全身への不快感が増してくるような感覚はありましたけど、本当に悪化していたのか、プラシーボだったのかはわかりません。

    日本に帰ることになったらさるすべりさんと同じように、また再発するんじゃないかなと僕はずっと思っています。
  48. Posted by usopamchi at 2008年10月02日 04:29
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