先日の「バイオベンチャーのやばい話」の続き。
とうとう経済以外の大手紙でもこのネタが取り上げられるようになって、酔うぞさんが取り上げていた。
メモがてらリンクしておく。
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2008年03月31日
三菱化学生命科学研究所が閉鎖されるそうな
三菱化学生命科学研究所が閉鎖されるそうな。
日経バイオのサイトでこのニュースを見たときの衝撃は大きかったね。
国内でも最古参の民間研究所が閉鎖とは…
Biotechnology Japan:三菱化学生命科学研究所、2010年3月末で解散、田辺三菱製薬誕生の副作用か?
1999年の三菱東京製薬誕生あたりから、生命科学研は三菱化学グループの中での位置付けがあいまいになっていたらしい。2004年には「疾病治療の進歩に役立つ基礎研究」と銘打ってかなり大きな組織改革を進めていたのだが、昨年度田辺製薬と三菱ウェルファーマが合併したことで、とうとう整理対象となってしまったようだ。
それにしても研究員職員合わせて170名がリストラか。
バイオ業界は最近どこも景気の悪いニュースばかりだ。
2008 | ニュースリリース | ニュース・メディア | 三菱化学株式会社
株式会社三菱化学生命科学研究所解散について
日経バイオのサイトでこのニュースを見たときの衝撃は大きかったね。
国内でも最古参の民間研究所が閉鎖とは…
Biotechnology Japan:三菱化学生命科学研究所、2010年3月末で解散、田辺三菱製薬誕生の副作用か?
我が国で最初に創設された民間の分子生物学研究所である三菱化学生命科学研究所は、2010年3月末で解散することを、08年3月24日に発表した。田辺製薬と三菱ウェルファーマの合併の影響が、アカデミック志向の高い研究所の整理につながり、170人の研究所員の運命を変えることとなった。
1999年の三菱東京製薬誕生あたりから、生命科学研は三菱化学グループの中での位置付けがあいまいになっていたらしい。2004年には「疾病治療の進歩に役立つ基礎研究」と銘打ってかなり大きな組織改革を進めていたのだが、昨年度田辺製薬と三菱ウェルファーマが合併したことで、とうとう整理対象となってしまったようだ。
それにしても研究員職員合わせて170名がリストラか。
バイオ業界は最近どこも景気の悪いニュースばかりだ。
2008 | ニュースリリース | ニュース・メディア | 三菱化学株式会社
株式会社三菱化学生命科学研究所解散について
2008年03月27日
ゲノム解析のコストが6万ドルまで下がった
まだ高級外車が買えてしまうような値段がかかるが、それでも大分個人の手が届く価格までゲノム解析のコストが下がってきた。数年前のワトソン博士のゲノム解析に100万ドル、ヒトゲノムプロジェクトでは1億ドルを軽く超えるコストがかかっていたことを思えば劇的な価格破壊である。
Genome is a snip at $60,000 - being-human - 25 March 2008 - New Scientist
アプライドバイオシステムズは自社で次世代シーケンサを開発しているので、おそらくそれを用いて解析を行った結果だろう。数年後には更なる価格破壊が見込まれると書かれているし、何よりその時期には第三世代のシーケンサが出てきて根本的に前提条件が変わっているはず。テーラーメード医療の時代は近いな。
◆参考記事
・幻影随想: 次世代ゲノムシーケンサの本命は?
・幻影随想: 1時間で1000億塩基解読可能な次世代シーケンサー
Genome is a snip at $60,000 - being-human - 25 March 2008 - New Scientist
WHEN the cost of sequencing a human genome gets down to the price of a family car, then the era of personalised genomics will truly be upon us. This was the prediction from James Watson, co-discoverer of the structure of DNA, in an interview with New Scientist (20 October 2007, p 58) last year.
Well, it's getting close. Last week, Applied Biosystems of Foster City, California, announced that it had sequenced the genome of a Nigerian man at a cost of less than $60,000, excluding labour. "We are committed to pushing the limits of this technology," says Shaf Yousaf of Applied Biosystems. "These prices will come down further in the next year or two."
アプライドバイオシステムズは自社で次世代シーケンサを開発しているので、おそらくそれを用いて解析を行った結果だろう。数年後には更なる価格破壊が見込まれると書かれているし、何よりその時期には第三世代のシーケンサが出てきて根本的に前提条件が変わっているはず。テーラーメード医療の時代は近いな。
◆参考記事
・幻影随想: 次世代ゲノムシーケンサの本命は?
・幻影随想: 1時間で1000億塩基解読可能な次世代シーケンサー
2008年03月24日
Science for All American翻訳状況報告
こんばんは、黒影です。
現在別ブログで進行中のScience for All American翻訳翻訳プロジェクトの進捗報告です。

本日25日時点での翻訳進捗が488/665(73%)とほぼ4分の3に達し、かなり終わりも見えてきたのですが、このグラフを見ていただければおわかりのように、ここ1週間ほどガクッとペースダウンしてしまっています。そこで、カンフル剤として進捗が遅れ気味な、3,4,7、11を手伝ってくださる方を改めて募集します。
また、現在の草稿をこちらからも参照できるようにしておくので、読んでみておかしなところがあったらどんどんご指摘ください。
現在別ブログで進行中のScience for All American翻訳翻訳プロジェクトの進捗報告です。

本日25日時点での翻訳進捗が488/665(73%)とほぼ4分の3に達し、かなり終わりも見えてきたのですが、このグラフを見ていただければおわかりのように、ここ1週間ほどガクッとペースダウンしてしまっています。そこで、カンフル剤として進捗が遅れ気味な、3,4,7、11を手伝ってくださる方を改めて募集します。
また、現在の草稿をこちらからも参照できるようにしておくので、読んでみておかしなところがあったらどんどんご指摘ください。
Table of Contents
| Chapter | Translation | Translation coverage |
| INTRODUCTION | はじめに | 40/40 Complete! |
| Chapter 1: THE NATURE OF SCIENCE | 第1章: 科学の本質 | 37/37 Complete! |
| Chapter 2: THE NATURE OF MATHEMATICS | 第2章: 数学の本質 | 21/21 Complete! |
| Chapter 3: THE NATURE OF TECHNOLOGY | 第3章: 技術の本質 | 3/40 |
| Chapter 4: THE PHYSICAL SETTING | 第4章: 物理的環境 | 28/63 |
| Chapter 5: THE LIVING ENVIRONMENT | 第5章: 生活環境 | 33/38 |
| Chapter 6: THE HUMAN ORGANISM | 第6章: 人体 | 42/42 Complete! |
| Chapter 7: HUMAN SOCIETY | 第7章: 人間社会 | 23/56 |
| Chapter 8: THE DESIGNED WORLD | 第8章: 設計された世界 | 59/59 Complete! |
| Chapter 9: THE MATHEMATICAL WORLD | 第9章: 数学的な世界 | 34/43 |
| Chapter 10: HISTORICAL PERSPECTIVES | 第10章: 歴史的観点 | 35/61 |
| Chapter 11: COMMON THEMES | 第11章: 共通テーマ | 20/47 |
| Chapter 12: HABITS OF MIND | 第12章: 心の習性 | 25/30 |
| Chapter 13: EFFECTIVE LEARNING AND TEACHING | 第13章: 効果的な学習と指導 | 33/33 Complete! |
| Chapter 14: REFORMING EDUCATION | 第14章: 教育改革 | 25/25 Complete! |
| Chapter 15: NEXT STEPS | 第15章: 次の段階 | 30/30 Complete! |
| Total coverage | 488/665 |
山中教授、iPS細胞講演全文
朝日新聞が山中教授のiPS細胞の講演をテキスト起こしして公開しているので、紹介してみる。
・asahi.com: 「iPS細胞が作る新しい医学」 山中教授講演全文(1) - サイエンス
・asahi.com: ES細胞の可能性と課題 山中教授講演全文(2) - サイエンス
・asahi.com: iPS細胞誕生までの足どり 山中教授講演全文(3) - サイエンス
・asahi.com: iPS細胞の可能性 山中教授講演全文(4) - サイエンス
・asahi.com: 今後の研究体制 山中教授講演全文(5) - サイエンス
・asahi.com: 質疑応答 山中教授講演全文(6) - サイエンス
非常に良い内容なので、ぜひ一度ごらんあれ。
山中伸弥・京都大教授(iPS細胞研究センター長)は、昨年11月、人間の体細胞から万能細胞を作成する手法を発表して世界的な注目を集め、2007年度朝日賞を「万能細胞作成に関する新手法の開発と実証」の業績で受賞した。この受賞記念講演会(朝日新聞文化財団、朝日新聞社主催)が3月21日、東京の有楽町朝日ホールで開かれた。「iPS細胞が作る新しい医学」と題して、山中教授が再生医学の基本からES細胞、iPS細胞の作成や今後の展望を満員の約650人の聴衆を前に約1時間半にわたってユーモアを交えて語った
・asahi.com: 「iPS細胞が作る新しい医学」 山中教授講演全文(1) - サイエンス
・asahi.com: ES細胞の可能性と課題 山中教授講演全文(2) - サイエンス
・asahi.com: iPS細胞誕生までの足どり 山中教授講演全文(3) - サイエンス
・asahi.com: iPS細胞の可能性 山中教授講演全文(4) - サイエンス
・asahi.com: 今後の研究体制 山中教授講演全文(5) - サイエンス
・asahi.com: 質疑応答 山中教授講演全文(6) - サイエンス
非常に良い内容なので、ぜひ一度ごらんあれ。
2008年03月22日
疑似科学と「空気」の研究(その1)

「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3)): 山本 七平: 本
久々に書評。今日紹介するのは山本七平の『「空気」の研究』である。
最近KYやらブログ炎上やらとの関係で再び注目を集めているこの本だが、
私は疑似科学との絡みというちょっと違った側面からこの本を取り上げてみたい。
日本を取り巻くこの「空気」は、日本におけるニセ科学、オカルト、スピリチュアルの問題にも一役買っているのだ。
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バイオテクノロジー戦略大綱の破綻
日経バイオのニュースで知ったんだが、先日バイオテクノロジー戦略大綱の中間報告が出たようだ。
さっそく読みに行ったんだが、思わず「なにこの大本営発表?」と言いたくなるその内容に正直愕然とした。
#中間報告の薄っぺらさ、内容の無さにも愕然としたが。
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さっそく読みに行ったんだが、思わず「なにこの大本営発表?」と言いたくなるその内容に正直愕然とした。
#中間報告の薄っぺらさ、内容の無さにも愕然としたが。
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2008年03月21日
バイオベンチャーのやばい話
最近のバイオ不況で青息吐息のベンチャーが多い中、しばらく前まで勝ち組に思えていたバイオベンチャーが急落していて驚かされたりする。
特殊な占い: LTTバイオファーマ(4566)のこと
続報、LTTバイオがアスクレピオスの破産手続き開始と発表、
「アスクレピオスの銀行口座には、あるはずのカネがなかった」
昨年アスクレピオスを買収した後、監査法人が二回も変わるという異常事態におちいり、これはやばいと逃げ出す向きも多かったらしいのだが、とうとう終わったか。
NIKKEI NET マネー&マーケット:スマートチャート-高機能チャートで詳細分析
株価は素晴らしい勢いで直滑降中で、あるいはこのまま整理組行きかという塩梅。
先行き不安なベンチャーが藁にもすがる思いでババつかまされてこけるというのは別に珍しくもない話だが、
この件が日本のバイオビジネスの現状を象徴しているようで気になった。
特に健康食品市場とかサプリメント市場とか。
あっちは怪しげなインチキ商品を氾濫させた挙句、消費者の信用を失ってマーケット自体が傾いているからな。
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特殊な占い: LTTバイオファーマ(4566)のこと
続報、LTTバイオがアスクレピオスの破産手続き開始と発表、
「アスクレピオスの銀行口座には、あるはずのカネがなかった」
昨年アスクレピオスを買収した後、監査法人が二回も変わるという異常事態におちいり、これはやばいと逃げ出す向きも多かったらしいのだが、とうとう終わったか。
NIKKEI NET マネー&マーケット:スマートチャート-高機能チャートで詳細分析
株価は素晴らしい勢いで直滑降中で、あるいはこのまま整理組行きかという塩梅。
先行き不安なベンチャーが藁にもすがる思いでババつかまされてこけるというのは別に珍しくもない話だが、
この件が日本のバイオビジネスの現状を象徴しているようで気になった。
特に健康食品市場とかサプリメント市場とか。
あっちは怪しげなインチキ商品を氾濫させた挙句、消費者の信用を失ってマーケット自体が傾いているからな。
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Technology NewsClips 20080321
きぼう設置完了とか、宇宙開発関連のニュースが多い気がする。続きを読む
Science For All American勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い
Science For All Americansという本をご存知ですか?
以前このブログでもちらっと取り上げたことがあるのですが、
この本はアメリカが1980年代から推進中の科学教育改革プログラム"Project2061"において提出された報告書です。
内容は、アメリカ人が身につけるべき科学の基本的教養の定義と、どうやってそこにたどり着くかという具体的な教育計画のマイルストーンをまとめ上げたものです。
プロジェクト開始が1985年だから、実に76年がかりの遠大な計画です。
この本はタイトル通りアメリカ人に対して書かれたものではありますが、科学に対する考え方、理科教育に対する意見など、非常に良い内容で日本人が読んでも十分過ぎるほど為になります。
特に理系の教育者であれば、一度は目を通しておくべき内容だと私は考えます。
しかし残念なことに、このプロジェクトや報告書については、日本ではほとんど知られていません。
"Science for All Americans" - Google 検索
"すべてのアメリカ人のための科学" - Google 検索
この原因はいろいろあるかと思いますが、一番の問題はやはり言語の壁かな、と思います。
英語の本を平気で読める日本人なんて滅多にいないので、そこで尻込みする人は多いでしょう。
そこで今回、日本人がScience For All Americansの内容にもっと気軽に触れることができるよう、翻訳プロジェクトを立ち上げることにしました。
<3/4追記>
プロジェクト周知と情報交換のため、今月一杯このエントリをTOPに置きます。
<3/21追記>
十分に役目を果たしたと判断したので、このエントリは流れるに任せることにします。
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以前このブログでもちらっと取り上げたことがあるのですが、
この本はアメリカが1980年代から推進中の科学教育改革プログラム"Project2061"において提出された報告書です。
内容は、アメリカ人が身につけるべき科学の基本的教養の定義と、どうやってそこにたどり着くかという具体的な教育計画のマイルストーンをまとめ上げたものです。
プロジェクト開始が1985年だから、実に76年がかりの遠大な計画です。
この本はタイトル通りアメリカ人に対して書かれたものではありますが、科学に対する考え方、理科教育に対する意見など、非常に良い内容で日本人が読んでも十分過ぎるほど為になります。
特に理系の教育者であれば、一度は目を通しておくべき内容だと私は考えます。
しかし残念なことに、このプロジェクトや報告書については、日本ではほとんど知られていません。
"Science for All Americans" - Google 検索
"すべてのアメリカ人のための科学" - Google 検索
この原因はいろいろあるかと思いますが、一番の問題はやはり言語の壁かな、と思います。
英語の本を平気で読める日本人なんて滅多にいないので、そこで尻込みする人は多いでしょう。
そこで今回、日本人がScience For All Americansの内容にもっと気軽に触れることができるよう、翻訳プロジェクトを立ち上げることにしました。
<3/4追記>
プロジェクト周知と情報交換のため、今月一杯このエントリをTOPに置きます。
<3/21追記>
十分に役目を果たしたと判断したので、このエントリは流れるに任せることにします。
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2008年03月09日
オーラルセックスでHPV感染→口内ガン
ガンの発症メカニズムには様々な物が知られているが、その中にウイルス感染によって引き起こされるものがある。
一番有名なのは子宮頸ガンの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)だろうか。
HPVは主に性行為によって感染する。
STD・性行為感染症: ヒトパピローマウィルスHPVのワクチン(2007年日本性感染症学会レポート#1)
このように性感染症として知られており、特に女性に対してはガンの原因ともなる厄介なHPVだが、現代人のセックス様式の変化と共に感染ターゲットを広げ、最近は口内ガンの原因としても定着しつつあるらしい。
Oral sex-related cancer at 30-year high - health - 28 February 2008 - New Scientist
Oral sex can cause throat cancer - 09 May 2007 - New Scientist
記事を読んでもらえば分かるとおり、近年アメリカではHPVによる口内ガンが急増している。
HPVは性感染症なので、おそらくその原因は昔はマイナーだった性行為、すなわちオーラルセックス(フェラチオ)だろうという結論。
日本でもおそらくそんなに状況は変わらないと思うので、心配な奴は病院に行っとけという話。
HPVは別に不治の病じゃない。最初に引用したサイトの記事にあるように、ちゃんと治療法やワクチンも存在する。
#ただしワクチンは日本ではまだ認可されていない。
パートナーのいる人は男女の別なく一度は性病のチェックをうけておくべきかと。
性病は必ずしも性行為でだけ移るわけじゃなく母子感染その他の経路も存在するからな。
ちなみに、性病として有名な尖圭コンジローマと子宮頸ガンのウイルスは、同じHPVでも型が違い、コンジローマにかかった人が子宮頸ガンになる訳ではないらしい。
これは私も初めて知った。
STD・性行為感染症: ヒトパピローマウィルスHPVのワクチン(2007年日本性感染症学会レポート#1)
ヒトパピローマウイルス - Wikipedia
一番有名なのは子宮頸ガンの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)だろうか。
HPVは主に性行為によって感染する。
STD・性行為感染症: ヒトパピローマウィルスHPVのワクチン(2007年日本性感染症学会レポート#1)
HPV罹患率は若年者で30%くらいですが、35歳以降に10%前後で推移して、それ以上下がりません。したがって、HPVは感染しても90%の方は自然治癒しますが、残り10%の方に感染が継続します。感染継続が10年ほどになると子宮頸癌の罹患率が上昇してきますから、【感染+感染期間】が子宮頸癌の発症と深く相関しているらしいというのです。
先ほどのスライドでも分かるように、20歳未満のHPV罹患率は30%と高いです。これには理由があり、女性の子宮頚部が思春期前だと扁平上皮に覆われていなく円柱上皮がむき出しに露出していて、HPVの感染が容易になるからです。
成人女性になると、子宮頚部が扁平上皮に覆われるので、HPV感染しにくくなります。
このように性感染症として知られており、特に女性に対してはガンの原因ともなる厄介なHPVだが、現代人のセックス様式の変化と共に感染ターゲットを広げ、最近は口内ガンの原因としても定着しつつあるらしい。
Oral sex-related cancer at 30-year high - health - 28 February 2008 - New Scientist
The incidence of oral cancer due to a virus transmitted during oral sex has increased steeply over the last 30 years, according to research in the US. And scientists relate this trend to changes in people's sexual behaviour.
The number of tongue, mouth and throat cancers due to the sexually transmitted human papilloma virus (HPV), which can also cause cervical cancer in women, rose by about a third from 1973 to 2004, say researchers.
Oral sex can cause throat cancer - 09 May 2007 - New Scientist
People who have had more than five oral-sex partners in their lifetime are 250% more likely to have throat cancer than those who do not have oral sex, a new study suggests.
The researchers believe this is because oral sex may transmit human papillomavirus (HPV), the virus implicated in the majority of cervical cancers.
記事を読んでもらえば分かるとおり、近年アメリカではHPVによる口内ガンが急増している。
HPVは性感染症なので、おそらくその原因は昔はマイナーだった性行為、すなわちオーラルセックス(フェラチオ)だろうという結論。
日本でもおそらくそんなに状況は変わらないと思うので、心配な奴は病院に行っとけという話。
HPVは別に不治の病じゃない。最初に引用したサイトの記事にあるように、ちゃんと治療法やワクチンも存在する。
#ただしワクチンは日本ではまだ認可されていない。
パートナーのいる人は男女の別なく一度は性病のチェックをうけておくべきかと。
性病は必ずしも性行為でだけ移るわけじゃなく母子感染その他の経路も存在するからな。
ちなみに、性病として有名な尖圭コンジローマと子宮頸ガンのウイルスは、同じHPVでも型が違い、コンジローマにかかった人が子宮頸ガンになる訳ではないらしい。
これは私も初めて知った。
STD・性行為感染症: ヒトパピローマウィルスHPVのワクチン(2007年日本性感染症学会レポート#1)
子宮頸癌のウィルスは16型・18型・50番台の型が主です。6型・11型のウィルスは尖圭コンジローマの原因であって、決して子宮頸癌の原因ではないということを知っておいてください。婦人科医の中には尖圭コンジローマ→子宮頸癌へ移行すると誤解している医師が存在します。患者さんの自衛策として注意が必要です。
ヒトパピローマウイルス - Wikipedia
SFAA翻訳プロジェクト進捗報告
別ブログの方で現在進行中の、SFAA翻訳プロジェクトの進捗報告です。
Science For All Americans翻訳プロジェクト

大勢の方のご協力もあり、開始からわずか1週間で既に全体の3分の1(220/665)を翻訳し終えました。
この予想を大幅に上回るハイペースっぷりには呼びかけ人の私自身が一番驚いていたりしますが、グラフを見ればご理解いただけるように、このペースを保つことができれば来週末には3分の2、再来週には全体の翻訳が完了しそうです。
かなり具体的にゴールが見えて来ました。
協力していただいている皆さんには厚くお礼申し上げます。
Science For All Americans翻訳プロジェクト

大勢の方のご協力もあり、開始からわずか1週間で既に全体の3分の1(220/665)を翻訳し終えました。
この予想を大幅に上回るハイペースっぷりには呼びかけ人の私自身が一番驚いていたりしますが、グラフを見ればご理解いただけるように、このペースを保つことができれば来週末には3分の2、再来週には全体の翻訳が完了しそうです。
かなり具体的にゴールが見えて来ました。
協力していただいている皆さんには厚くお礼申し上げます。
2008年03月06日
Biotechnology NewsClips 20080305
またしてもベンターが話題をかっさらっていった最近のバイオニュース。
最近のベンター博士はゲノムプロジェクトの頃のような野心でぎらついた雰囲気が消えた感じがする。
獲物に対する嗅覚の良さは相変わらずだけど。
amasakiさんが関係ニュースをまとめたエントリを書いているけれど、これを見ると彼が合成生物学方面に手を出してエネルギー微生物を作ろうとし始めたのってゲノムプロジェクト終了のすぐ後なんだよなあ。
彼の波を捕える嗅覚の良さには脱帽。
続きを読む
最近のベンター博士はゲノムプロジェクトの頃のような野心でぎらついた雰囲気が消えた感じがする。
獲物に対する嗅覚の良さは相変わらずだけど。
amasakiさんが関係ニュースをまとめたエントリを書いているけれど、これを見ると彼が合成生物学方面に手を出してエネルギー微生物を作ろうとし始めたのってゲノムプロジェクト終了のすぐ後なんだよなあ。
彼の波を捕える嗅覚の良さには脱帽。
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Technology NewsClips 20080305
最近ロボット関係のニュースが増えているので注目中。
軍事ロボットのニュースなんか良く見るね。
多分あと数年もすれば軍事ロボットの犠牲者がWiredVisionに載りそうな感じ。
ロケット関係のニュースも多い。
北大にいた人間としては、CAMUIの実験成功にはエールを送りたい。
一方でGXのグダグダ加減はどうにかならんのかとも思う。続きを読む
軍事ロボットのニュースなんか良く見るね。
多分あと数年もすれば軍事ロボットの犠牲者がWiredVisionに載りそうな感じ。
ロケット関係のニュースも多い。
北大にいた人間としては、CAMUIの実験成功にはエールを送りたい。
一方でGXのグダグダ加減はどうにかならんのかとも思う。続きを読む
Science NewsClips 20080305
ここしばらくの科学ニュースの見どころは、
進化生物学関連で哺乳類の脳形成に関するニュースや海竜の化石発見のニュース
天文学方面で神戸大の未知天体Xの予測
そして韓国でまた起きた論文捏造騒ぎのニュースか
韓国の論文ねつ造はまた独立して取り上げたい。
続きを読む
進化生物学関連で哺乳類の脳形成に関するニュースや海竜の化石発見のニュース
天文学方面で神戸大の未知天体Xの予測
そして韓国でまた起きた論文捏造騒ぎのニュースか
韓国の論文ねつ造はまた独立して取り上げたい。
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ヒトのメトセラ(長寿)変異発見される?
国内ではまだどこのメディアも取り上げていないっぽいが、先日ヒトの長寿変異遺伝子が特定され、欧米方面では結構話題になっていた。
ハエやマウスでは既に特定されている表現形だが、やはりヒトにも存在したようだ。
'Long-life' genes found in 100-year-old humans - being-human - 03 March 2008 - New Scientist
"Methuselah" Mutation Linked to Longer Life: Scientific American
記事によると、この長寿を司る変異はインシュリン様成長因子受容体IGF1Rに起こった変異であり、同様の変異を持つマウスは寿命が30〜40%長くなることで知られている。
ヒトでもこの変異を持つ人は、100歳前後まで長生きする場合が多いようで、おそらく長寿変異と見て間違いなかろうと。
寿命を決める遺伝子の探究という点から見ても、非常に興味深い研究成果だと思う。
ハエやマウスでは既に特定されている表現形だが、やはりヒトにも存在したようだ。
'Long-life' genes found in 100-year-old humans - being-human - 03 March 2008 - New Scientist
"Methuselah" Mutation Linked to Longer Life: Scientific American
A type of gene mutation long known to extend the lives of worms, flies and mice also turns up in long-lived humans. Researchers found that among Ashkenazi Jews, those who survived past age 95 were much more likely than their peers to possess one of two similar mutations in the gene for insulinlike growth factor 1 receptor (IGF1R).
The mutations seem to make cells less responsive than normal to insulinlike growth factor 1 (IGF1), a key growth hormone secreted by the liver. In past studies, IGF1 disruption increased the life span of mice by 30 to 40 percent and delayed the onset of age-related diseases in the animals.
記事によると、この長寿を司る変異はインシュリン様成長因子受容体IGF1Rに起こった変異であり、同様の変異を持つマウスは寿命が30〜40%長くなることで知られている。
ヒトでもこの変異を持つ人は、100歳前後まで長生きする場合が多いようで、おそらく長寿変異と見て間違いなかろうと。
寿命を決める遺伝子の探究という点から見ても、非常に興味深い研究成果だと思う。
タグ:サイエンス












