2008年02月27日

アクセスが集中しすぎて開始早々ダウンしたEncyclopedia of Life

昨日紹介したEncyclopedia of Lifeだが、やたらと重いと思ったら
数百万PV/hの状態が五時間以上に渡って続き、ついにはサーバーがダウンしてしまったらしい。
多分世界中で私のようなサイエンスニュースウォッチャーが取り上げて、天然DDoS状態が発生したのだろう。
そういえば何年か前にも似たような事があったなあ。
科学ニュースが注目を集めるのはいいけれど、こういう思いもよらぬ副次効果は困る。

Life encyclopedia: too popular to live - Yahoo! News
WASHINGTON - The concept of a comprehensive encyclopedia of life on the Internet proved too popular. Its computers were overwhelmed and couldn't keep it alive when it debuted Tuesday.

The encyclopedia, which eventually will have more than 1 million pages devoted to different species of life on Earth, quickly crashed on its first day of a public unveiling, organizers said.

Scientists at the Encyclopedia of Life sought help from experts at Wikipedia for keeping their fledgling Web site going despite massive and anticipated interest. The site went back up Tuesday afternoon, but with expectations of more problems, although only temporary ones.

"We've been overwhelmed by traffic," encyclopedia founding chairman Jesse Ausubel said. "We're thrilled."
The encyclopedia's Web site logged 11.5 million hits over 5 1/2 hours, including two hours of down time, according to organizers.

昨日私の記事を読んで見に行ったのに見れなかったという方には申し訳ありませんでした。
おそらくアクセス数が落ち着くであろう週末あたりに、再度アクセスすることをお勧めします。

◆関連記事
幻影随想: 生命百科事典の本格稼働のお知らせ
幻影随想: Encyclopedia of Life ―生命百科事典の編纂が開始される―
タグ:サイエンス
posted by 黒影 at 20:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンスニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

生命百科事典の本格稼働のお知らせ

先ほどメールボックスを確認したら、EoLからイベント通知メールが来ていた。
生命百科事典がとうとう本格的に稼働し始めたようだ。
関連記事:Encyclopedia of Life ―生命百科事典の編纂が開始される―

どうもアクセスが集中しているようでやたらと重いが、既にある程度の生物種を検索できるようになっている模様。
詳しい紹介は上記の関連記事を読んでもらうとして、この生命百科事典は、ゆくゆくは180万種の情報を網羅し、小学生から専門家まで幅広い層の人間に利用されることを目的として設計されている。
様々な生物の美麗な写真だけでも一見の価値があるので、興味のある人はぜひ。
私も今週末はEoLを使い倒すことに決めた。
Encyclopedia of Life
タグ:サイエンス
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2008年02月26日

1時間で1000億塩基解読可能な次世代シーケンサー

一時間で1000億塩基、ヒトゲノムならわずか4分で解読できるという冗談のようなシーケンサーが、2010年に製品化されるらしい。
記事を読んだ時は思わず自分の目を疑った。シーケンス技術の進歩速度はムーアの法則どころじゃないな。
1時間で1000億塩基読める、
米PacBio社が2010年製品化を発表したDNAシーケンサーが
2月19日のゲノムネットワークシンポでも話題に

 ヒトゲノム2倍体(60億塩基)の塩基配列解読に要する時間はわずか4分間、10倍読んでも1時間足らず──。米Pacific Biosciences社(PacBio社、カリフォルニア州Menlo Park)が、2010年に製品化する計画を表明した超高速1分子DNAシーケンサーが注目を集めている。1時間で1000億塩基という解読能力は、米Helicos BioSciences社が今月初受注したHeliScopeシステムに比べて100倍以上に相当する(関連記事1、関連記事2、BTJジャーナル07年12月号P.8-11)。BTJが先週金曜日(2月15日)夕方に発信した「BTJ /HEADLINE/NEWS 2008/02/15 THE PRIME MAIL 第1099号」にも記載した通り、PacBio社は1月末に成果を論文発表した(Proc Natl Acad Sci USA. 2008 Jan 29;105(4):1176-81.)。


先日紹介した次世代シーケンサーと比べても、解析能力がまさに桁違いだ。
まだきちんと見ていないが、さすがにまだ1000ドルゲノムとはいかないものの、
従来のシーケンサーと比べた場合コストパフォーマンスも段違いに高いようだ。
これはいよいよ「扉が開く」な。


扉が開けばインフォマティシャンも忙しくなる。
なんせ膨大なゲノム情報を自在に取り扱おうと思ったらペタバイト級のストレージ、
テラバイト級の主記憶装置とそれに見合った演算能力を持つ計算機がいるからな。
そこら中で解析システムの更新が始まる。
参考資料(Oracle OpenWorld San Francisco速報)ライフサイエンスを戦略的市場と位置付けるオラクル
ハイパフォーマンスコンピューティングのパワーを生かし、瞬く間にヒトゲノムを解読したセレラ・ジェノミックスは、コンパックコンピュータのAlphaServer上でOracleを走らせ、100テラバイトを超えるデータベースを構築しています。ストレージも提供しているコンパックでは、ゲノムのデータベースは6カ月から8カ月で2倍に膨れ上がると予測しており、これはムーアの法則の2倍にあたります。

セレラ社のベンター博士は、「ゲノムデータだけでも250テラバイト必要で、これが創薬に必要なプロテオーム(たんぱく質)のデータになるとペタバイト級になり、さらに個人のゲノム情報から薬を作ろうとするとエクサバイト級に膨れ上がるだろう」と話しています

無論解析ソフト、データベースやプラットフォームなんかの開発やSIも付いてくる。
おそらく2〜3年後くらいには大波が来る予感。
さあ、面白くなってきた。

◆関連記事
幻影随想: 次世代ゲノムシーケンサの本命は?
幻影随想: Genomic Era ―ゲノム情報の時代―
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Technology NewsClips 20080226

先日米軍の衛星破壊実験があったので、それ関連のニュースが多い。
Wiredの記者で"Noah Shachtman"というのが書いた一連の記事が楽しい。
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posted by 黒影 at 21:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | NewsClips | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Science NewsClips 20080226

二月後半のサイエンスニュース
分子生物学や進化生物学関連のニュースが多いね。
1000人のゲノムから65万箇所の多型を解析し、人類の起源を探ったという進化人類学の記事なんて特に面白かった。
Massive Genetic Study Supports "Out of Africa" Theory
これだけ大規模に探しても遺伝子に他の人類の形跡が見つからないのであれば、やはり現生人類は他の派生人類とはほとんど(あるいはまったく)交雑しなかったのだろうな。
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posted by 黒影 at 21:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | NewsClips | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月23日

宗教表現のある村上氏の本、道徳教科書にはNG

日本人は宗教に対して無意識な人が多いので、たまにこういう事が起きる。
槍玉に挙げられた県教委は、特定の宗教表現を含んでいるということすら意識していなかったのだと思うよ。

道徳教育:県立高校のテキスト「宗教教育に当たる」 県高教組が是正要求 /茨城(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 県教委が作成した県立高校の道徳テキストに特定の宗教教育に当たる部分があるとして、県高校教職員組合は21日、必要な是正措置を求めて県教委に申し入れた。
 県高教組が指摘したのは、道徳テキスト「ともに歩む」に取り上げられた「生命はゼロからつくれない」。遺伝子の世界を扱った内容で、村上和雄筑波大名誉教授の著書「生命のバカ力」(講談社プラスアルファ新書)から引用している。
 テキストの文中に「奇跡的な現実を前にしたら、どうしてもサムシング・グレートのような存在を想定しないわけにはいかなくなります」との表現がある。県高教組は村上名誉教授が天理教道友社から出した著作で「サムシング・グレート」を「親神様のこと」などと説明していると指摘し、道徳のテキストを用いることは憲法の信教の自由や教育基本法に違反するとしている。
 県教委高校教育課は「テキスト作成委員会や道徳教育推進委員会で、どういう経緯で作品が選ばれたのか事実関係を調べる」としている。

おそらく県教委の中の人に、村上氏のファンがいたのだろう。
前にも書いたことだが、村上氏の「ポエム」はロジックよりもフィーリングを重視する人にとってはすこぶる受けが良い。
「理解を超えたもの=超越者の介入によるもの」という論理はこのブログでもID論関係の記事で再三取り上げてきた"God of the gaps"(隙間の神)理論であり、こんなものは何も語らずに思考停止しているに等しいのだが、彼らはそれに気がつかないのだなあ。
宗教云々以前の問題として、道徳の根拠に思考停止の論理を使うのは色んな意味でまずいと思う。


ちなみに「生命はゼロからつくれない」というのは氏の宗教的信念から来る持論であり、
彼の著書はもちろんのことながら、新聞のコラムなどでも再三に渡り主張している。
一例としてこのブログでかつて批判したID論翼賛記事などが挙げられるだろうか。
幻影随想: インテリジェント・デザイン論(ID論)にはまっちゃった?筑波大名誉教授
あるいはこんなものもあったな。
「いのち」はなぜ尊いのか

これまた当ブログでかねてよりフォローしているネタだが、生命の人工合成というテーマは合成生物学という分野で今まさに成し遂げられようとしているものであり、おそらく後数か月もすれば、ベンター博士らのチームによって人工合成されたゲノムを持つ微生物のニュースが発表されるであろうと目されている。
時代は村上氏のポエムの数世代先を進んでいるのである。
分子生物学者の肩書でモノを語るなら、せめてこの程度はフォローしておいて貰いたいものだと思う。続きを読む

2008年02月22日

「酵素」にまつわるトンデモ理論

私の巡回リストに入っている「やさしいバイオテクノロジー」のyoshiさんが、
酵素にまつわるトンデモを切っている。
牛乳有害説でおなじみの新谷医師(ミラクルエンザイムなるトンデモ説を主張)をはじめ、
酵素をネタにした古今東西の様々なトンデモを丁寧に解説しつつ微塵切りにしている。
非常に面白いので、疑似科学ネタに興味がある人はぜひ一度ご覧あれ。

個人的には「02 酵素栄養学とは何か」が一番ツボでした。

「酵素 エンザイム」にからんだ健康情報シリーズ
・01 概要と書籍
・02 酵素栄養学とは何か
・03 通説の分子生物学はどのように説明しているのか
・04 基幹となる酵素から一般の酵素の作られ方
・05 番外『長生きの決め手は「酵素」にあった』を読む
・06 番外「病気にならない生き方」などを読む1
・07 番外「病気にならない生き方」などを読む2
・08 番外 22年前の「酵素栄養学」の誕生した頃
・09 番外 32年前の「酵素健康法」
・10 番外 52年前の「酵素療法」

・ミラクル・エンザイム説とコラーゲン 美容と健康はこれでゲットだ
・世の中にはいろんな酵素があります
・食べたタンパク質はどうなるのか 経口摂取した機能性タンパク質の働き方
 
 

2008年02月19日

火星の水はやっぱり辛いぞ

ちょうど1年前に「火星の水は辛いぞ」という記事を書いた。
火星にはおそらく液体の水があるけれど、塩分がかなり濃いだろうと予想した記事だ。
そうしたら最近こんなニュースが。

火星の大地は塩分濃度が濃すぎて生命の誕生には適さなかった、NASA研究者 - Technobahn
Technobahn 2008/2/18 18:53】太古の火星は気候が現在よりも温暖な上に地表上には液体の水も存在していたことが、これまでの研究によって明らかとなっているが、生命誕生の条件が揃っていた太古の火星においても現在同様に生命が誕生し、進化を遂げるには過酷な環境であったことが16日までに、NASAの火星探査機「スピリット(Spirit)とオプチュニティー(Opportunity)」を用いた研究により明らかとなった。

 この研究を行ったのはNASAの火星ローバー科学探査チームのメンバーでハーバード大学教授のアンドリュー・ノール(Andrew H. Knoll)博士。ノール博士は今月、ボストンで開催された全米科学振興協会(American Association for the Advancement of Science)の年次会合の席上で、研究発表を行い、火星の大地は過去40億年に渡って、塩分と酸性濃度が非常に高い、生命体にとっては非常に過酷な環境にあったということを発表した。


むう、昔から塩分が濃かったのか。
これでは火星で生命が生き延びるのはちょっと難しいな。
火星に生命の存在を期待していた私にとっては残念なニュースだ。
posted by 黒影 at 22:36 | Comment(3) | TrackBack(0) | 宇宙開発・天文ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

中華思想と「中国古人類連続進化説」

お隣の中国では最近10万年近く前の人骨が発見され、話題になっている。
「人類の起源」のカギ、「許昌人」が考古学の空白埋めるか―河南省許昌市(Record China) - Yahoo!ニュース
2008年1月27日、河南省許昌市で昨年12月に出土した「許昌人」と呼ばれる8万年〜10万年前の人間の頭骨の化石は、専門家から「人類の起源に直接つながる大発見」と大きな注目を集めている。「中国新聞ネット」が報じた。

出土したのは許昌市北西部にある霊井遺跡。昨年12月17日に頭頂部など16片が出土し、ほぼ完全な頭骨が復元された。保存状態も大変良好という。霊井遺跡は1965年に動物の化石や細石器が大量に出土し、考古学の世界では早くから重要視されていた。【 その他の写真 】

「許昌人」は出土後、北京の中国科学院古脊椎・古人類研究所に移送され、その後北京大学の都市と環境学部でOSLによる年代測定を実施。10数人の専門家による鑑定の結果、8万年〜10万年前の化石であると確認された。

この化石、おそらく旧人だと思われるが、もしこれが新人だったら原生人類の分布域拡大の歴史が大きく塗り替えられる。
もちろん旧人だとしても、旧人の化石はアジアでは少ないので貴重な考古学資料なのは変わらない。

しかしながら、なぜか中国の考古学界はこれを多地域進化説の証拠だと考えるおかしな方向に。
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posted by 黒影 at 21:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンスニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月18日

我々は福島大野病院事件で逮捕された産婦人科医師の無罪を信じ支援します

既に結構あちこちで取り上げられているので目にした人も多いと思うけれど、
私もこの運動の趣旨に賛同する人間なので。

今年も2.18企画 - 新小児科医のつぶやき
あの衝撃的な事件から早くも2年が経ちました。人の噂も75日と言いますが、最近の世相の流れは、それどころでない速度で進んでいます。世相に流されて忘れ去られる事件もありますが、この事件は決して忘れてはならない事件です。少なくとも私はそう考えています。この事件の衝撃は今もなお、延々と波紋の輪を拡げ、その影響は止まるところをしらないと言えます。

被告席に立たされている産婦人科医師に年月を取り戻させる事は残念ながらできませんが、せめて無罪を勝ち取れるように、ネットの片隅からでも支援の声をあげたいと思います。1年は長い月日でしたが、事件はまったく風化していないのです。


私は福島大野病院事件で逮捕された産婦人科医師の無罪を信じ、支援します。
fukushima_white.gif
posted by 黒影 at 20:17 | Comment(3) | TrackBack(0) | 時事問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

千島学説に突っ込んでみる1

先日千島学説について取り上げたエントリにビリーバーさんがやって来て、
「千島学説が間違いであることを示せ」と言ってきました。
幻影随想: 千島学説とその信奉者達
ちなみに来訪元はここ

こんなものは生物学をきちんと学んだ人間なら一笑に付す程度の代物で、
到底まともに取り上げられるようなレベルにはありません。
しかしながら、どうも「誰も論破していない=正しい!」と勘違いする困ったさんが少なからずいるらしいということが分かったので、ちょっと真面目に取り上げてみることにしました。

あまりにもツッコミどころが多すぎてとても一度では取り上げきれないので、
多分シリーズ物になります。私の気力が続く限り。
分量が多いので、手伝って下さる方大歓迎です。
それにしても、これだけツッコミどころしか存在しない理論というのも珍しいですよね。
医学系のトンデモは、ものがものだけに引っかかると命にかかわります。ヒモ医者には十分気をつけましょう。
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マクガバン・レポートとは

健康や医療系の疑似科学を追っかけていると、しばしばマクガバン・レポートという言葉が出てくる。
しかしながら、この言葉で検索を行ってみても怪しげな宣伝や伝聞情報ばかりヒットして全然実態が見えてこない。

典型的な例としては、こんな感じの記述内容。
マクガバン・レポートとは - はてなダイアリー
1975年にジョージ・S・マクガバンを委員長に提出された「栄養と人間の必要物に関する報告」。3000人以上の医師や科学者の協力を得て5000ページにも及ぶもの。脂質・糖質を減らして、和食を心がけ、生活習慣病を回避すべきだとした最初の文献。1953年の朝鮮戦争での兵士たちの異常な病死の多さ(→300人解剖し、70%が動脈硬化が原因だった)に端を発する。

検索上位に出てくるサイトを数十件見て回っても、どこもこれと大差ない情報量で、一向に元情報をリンクしたものが見つからない。
仕方がないので英語圏に出かけることに。
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タグ:疑似科学

2008年02月14日

Biotechnology NewsClips 20080214

最近またヨーロッパの方でGMO関係で揉めている。
よくも飽きもせずと思いつつ眺めていたら、なんとフランスでは刑事罰付きの禁止法案が成立しちゃってたりする。
禁止されたのはモンサントのMON810。EUでは承認済みなので既に栽培している農家もそれなりの数に上るんだが、突然の禁止で今年の作付けはパー。相当な被害額になるため早速損害賠償の裁判が起こっているそうな。
ベンターのゲノム合成についても取り上げられないままでいるので、いずれこのニュースもきっちり取り上げたいなあ。
おそらく数ヶ月後には出るであろう人工合成細菌の記事のときにまとめて取り上げようか。
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posted by 黒影 at 23:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | NewsClips | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Technology NewsClips 20080214

2月第二週のテクノロジーニュースクリップ。
イチオシは一番下、科学技術競争力の国際比較の記事。
記事中では中国の成長ぶりにのみ着目しているが、華麗にスルーされている日本の落ち込みぶりもまた見逃してはいけない。
まだ単独二位を保ってはいるものの、いずれ中国に抜かれるね。
バイオ分野なんて今まさに追いつき追い越されようとしているところだし。
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posted by 黒影 at 22:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | NewsClips | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ScienceNewsClips 20080214

2月第二週のサイエンスニュースクリップ
幹細胞やクローニングに関するニュースでめぼしいものが数件。
赤血球やT細胞の分化制御に成功したので、いずれ輸血はクリーンルーム内で培養細胞から作られるようになるんだろうね。
下から三件目、北米大陸でのコウモリの大量死も注目。呼吸器に感染し鼻の周りに白くカビが広がる特徴的な真菌感染症。
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posted by 黒影 at 22:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | NewsClips | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月12日

BT毒素耐性害虫の出現

多分そのうち毎日新聞あたりが報じてくれると思うが、BT毒素に対する耐性を獲得した害虫が出現した。
耐性害虫が出現したのはBT綿花で、ワタキバガという名前通り綿花を食い荒らす害虫だ。
突然変異によりBT毒素に対する耐性を獲得した個体がモニタリングの網に引っ掛かったらしい。

First evidence emerges of pest resistance to GM crops: scientists - Yahoo! News
PARIS (AFP) - Scientists poring over a mass of studies into the response of pests to genetically-modified cotton say they have found the first confirmation that insects have developed resistance to transgenic crops.

University of Arizona entomologists looked at data from six experiments to monitor pests in fields sown with transgenic cotton and corn in Australia, China, Spain and the United States.

They found evidence of genetic mutation among bollworms (Helicoverpa zea) in a dozen cotton fields sown in Mississippi and Arkansas between 2003 and 2006.

現在はアメリカのミシシッピ州とアーカンソー州でしか見つかっていないようだが、今後はこの耐性害虫のコントロールが面倒なことになるだろう。
とりあえず必要となるのは、複数の作用機序の異なるGMをローテーションで栽培したり、既存の農薬と組み合わせて特定のGMに対する耐性害虫のパンデミックを防ぐ栽培マニュアルの浸透か。
地域単位で栽培する品種を揃えないと効果は薄いというのが難点だが、これはまあ農薬と同じ。
GMも農薬と同じで、単一品種で続けていたらこうなるのは当然の理だからな。
問題は、Bt毒素に対する耐性獲得は結構あっさりと起こるらしいという点で、BtコーンやBt大豆の耐性害虫出現も時間の問題だろう。
他の品種の作物でも、早く同じような体制を整えた方がいいな。

それにしても、ほんの10年でもう耐性害虫が出現するとは、何事も魔法の弾丸は無いと嘆息すべきなのか、それとも耐性を獲得する進化のメカニズムに驚嘆すべきなのか。

論文がNatureBiotechnologyから出ているのでリンク
Table of contents : Nature Biotechnology
昆虫のBt作物耐性:証拠と理論
Insect resistance to Bt crops: evidence versus theory - pp199 - 202

Bruce E Tabashnik, Aaron J Gassmann, David W Crowder & Yves Carriére

耐虫性組換え作物の非標的節足動物に対するリスク評価
Assessment of risk of insect-resistant transgenic crops to nontarget arthropods - pp203 - 208

Jörg Romeis, Detlef Bartsch, Franz Bigler, Marco P Candolfi, Marco M C Gielkens, Susan E Hartley, Richard L Hellmich, Joseph E Huesing, Paul C Jepson, Raymond Layton, Hector Quemada, Alan Raybould, Robyn I Rose, Joachim Schiemann, Mark K Sears, Anthony M Shelton, Jeremy Sweet, Zigfridas Vaituzis & Jeffrey D Wolt
posted by 黒影 at 01:54 | Comment(7) | TrackBack(0) | バイオニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月10日

地方赤字病院終了のお知らせ

産科が崩壊し、救急が崩壊し、次に崩壊するのは内科か小児科あたりだな。
主に赤字経営な地方都市の病院で。
というかこんな制度を打ち出されては病院自体持たんだろ…
越えられない壁( ゚д゚):【医療】5分未満の問診無料に - livedoor Blog(ブログ)
1 名前:依頼21@初恋φ ★[sage] 投稿日:2008/02/02(土) 19:16:50 ID:???0
5分未満の問診無料に、診療報酬改定で中医協
厚生労働相の諮問機関の中央社会保険医療協議会(中医協)は1日、問診や病状説明を対象にした診療報酬について、所要時間が5分未満なら無料とすることを決めた。今年4月から実施する。

これで年200億円程度の診療報酬が削減できる見通しで、患者の自己負担もその分はなくなる。このほか一手術当たりの定額報酬を試行的に導入し、医療費の抑制を狙う。

焦点となっていた2回目以降の診察にかかる再診料は開業医向けを据え置き、病院勤務医向けを小幅に引き上げることを決定済み。1日にそれ以外の論点もほぼ合意に達したことで、2008年度の診療報酬改定の大枠が固まった。中医協は2月中旬に舛添要一厚労相に答申する。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080202AT1C0100E01022008.html


5 名前:名無しさん@八周年[sage] 投稿日:2008/02/02(土) 19:18:02 ID:VZAwWg160
そんなの無理やり5分以上診察する医者が続出するだろ。

11 名前:名無しさん@八周年[sage] 投稿日:2008/02/02(土) 19:20:04 ID:0R6zJs8P0
ゆっくり説明して待ち時間が長くなるだけでは?

15 名前:名無しさん@八周年[] 投稿日:2008/02/02(土) 19:21:35 ID:49vGF2UA0
結果5分以内の問診件数が0件にw

22 名前:名無しさん@八周年[] 投稿日:2008/02/02(土) 19:23:04 ID:xS7NFZGYO
診察室で問診表を細かく書かせる予感

23 名前:名無しさん@八周年[] 投稿日:2008/02/02(土) 19:23:34 ID:TM2P5sEr0
またネタかとやってきてみれば・・・・・・・・本気か?
中医協ってアホばかりなのか確信犯で医療崩壊させるつもりなのか?

24 名前:名無しさん@八周年[] 投稿日:2008/02/02(土) 19:23:46 ID:tsUI3CEw0
バカだこれ・・・
今より益々医療難民増やしてどうすんだ・・・

27 名前:名無しさん@八周年[] 投稿日:2008/02/02(土) 19:24:17 ID:uQO0u5R+0
なんだこれ? とどめ刺したいのか?

35 名前:名無しさん@八周年[sage] 投稿日:2008/02/02(土) 19:25:44 ID:wMgYMo2G0
絶対待ち時間が地獄になる・・・

私はこのスレで頻出する「無理やり5分以上診察する医者が続出する」という感じの意見にはかなり疑問。
例え経営層がそれを望んだとしても、現場レベルでは到底受け入れられるものではないだろう。
なぜなら真先に患者の矢面に立たされるのは現場の医師なのだから。
1時間待ち診察1分というのは、そうでもしなきゃ患者がさばけない状態だからこそ起こることであって、無理やり5分以上診断なんてやったら患者に受け入れられるはずもないし、その時点で外来崩壊だ。

むしろこの改悪によって引き起こされるであろう事態は、既に赤字で四苦八苦している地方病院の更なる経営悪化と、上からは「稼げ」と言われDQN患者からは「5分以内に終えて無料にしろ」と迫られ板挟みになった医師の更なる逃散加速だろう。

そして、もう一点。
当たり前のことだが、1分診療で何とか患者をさばいてそれでも赤字な病院が例え5分以上診療を行ったところで、さばける患者の絶対数が減る以上更なる赤字の拡大は避けられない。
つまりどっちに転んでも地方の赤字病院にとっては極めて厳しい事態となる。
この施策が実施されれば、またバタバタと診療科や病院が潰れるだろう。
中医協は何考えてんだろうね?


コメント欄の以下のコメントには激しく同意
8. Posted by 名無しさん@八周年 2008年02月04日 03:40
ぎゃはははははははは!!
どー考えても>>275の言う通りだろうが。
このスレでも指摘されてるように、
・患者が「不当に長く診察した!!」と言い張る→訴訟
・医者が無理やり時間を引き延ばす→待ち時間が増える
・無料にすることで、ただでさえ経営困難な中小病院が多いのに、
さらに経営が悪化する→病院が潰れる
結局誰も得しねえwwwwwwwww
考えたやつ頭わいてんじゃね?

日本には自国の医療をどうしても破壊したい人が多いんですねwwwwww

9. Posted by 名無しさん@八周年 2008年02月04日 06:25
あれ、実は医者も病院も国から迫害されてる…?
と言うか、国は現在の医療体制を破壊したいの?

10. Posted by 名無しさん@八周年 2008年02月04日 06:31

藪とクレーマーに優しい制度だな


日本は国策として"No hospital, No medical cost."を打ち出すようです。
来週あたりに結果が出るので見ものだな。

おまけ
posted by 黒影 at 13:38 | Comment(5) | TrackBack(2) | 時事問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月06日

科学技術ニュースに興味を持つ層が増えているそうだ

少し前に読売新聞が面白い記事を出していた。
読売は最近他紙に比べて科学ニュースの充実度がかなり上がっているのでうれしい。
科学技術ニュースなどに「関心がある」6割…内閣府調査 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 内閣府は2日、「科学技術と社会に関する世論調査」の結果を発表した。

 科学技術についてのニュースや話題に「関心がある」との回答が6割と過去最高だった。

 内閣府は「温暖化など地球規模の問題が話題を集めており、その解決に科学技術への期待感が高まっているためだろう」と分析している。

 調査は昨年11〜12月に、全国の20歳以上の男女3000人を対象に実施。1667人が回答した。

 科学技術についてのニュースや話題に「関心がある」と答えたのは61・1%で、前回調査(2004年)から8・4ポイントアップし、1981年に調査を始めてから最高を記録した。

 科学者や技術者の話しを「聞いてみたい」との回答も60・4%で、前回から9・7ポイント高まった。

 また、「社会の新たな問題は科学技術で解決される」と考えている人は62・1%で、前回の34・9%から大幅に増加。科学技術が貢献すべき分野は、「地球環境や自然環境の保全」(72・8%)、「資源・エネルギー開発やリサイクル」(71・4%)、「廃棄物の処理・処分」(48・5%)など、環境問題が上位を占めた。

自称科学ブロガーな黒影としては、科学技術の話題に興味関心を持つ層が増えているというのはありがたい。
今後も面白い科学ニュースを取り上げて、こういう層の増加に少しでも貢献できたらいいなあと思う。
タグ:サイエンス
posted by 黒影 at 21:43 | Comment(5) | TrackBack(0) | サイエンスニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月03日

疑似科学と"Appeal to Consequences"

疑似科学ビリーバーな人達が議論で形勢が悪くなると決まって持ち出す論理に、
"Appeal to Consequences"(結果への訴え)というものがある。
最近は最初からエクスキューズとして持ち出すのもよく見かける。

"Appeal to Consequences"とは、要は
「このお話を信じれば/このお話が正しければ、こんなにいいことがあるんだよ。だからこのお話は正しいんだよ」
という言説の事である。
対になる言説として、
「このお話を信じれば/このお話が正しければ、こんなに悪いことがあるんだよ。だからこのお話は間違ってるんだよ」
というパターンもある。
どちらの論理展開も疑似科学ウォッチングをしていると飽きるほどよく見かける。
無論「このお話を信じれば/正しければ云々」という仮定と、その話の正否には何の関係もない。
こんなものは単に希望と現実を取り違えたドリーマーの類の言説か、相手を騙すための詭弁にすぎない。

先ほど「忘却からの帰還」のKumicitさんがID論者の"Appeal to Consequences"についてエントリを書かれていた。
忘却からの帰還: 詭弁"Appeal to Consequences"
読んでいて「これってうちのブログで過去にとりあげてきたID論ビリーバーや水伝ビリーバーにまんま当てはまるよな」と思ったのでエントリにしてみる。
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2008年02月02日

1000ゲノムプロジェクト

先週のニュースクリップより。
国内では読売くらいしか取り上げていななかったが、
先週1000ゲノムプロジェクトという国際共同研究プロジェクトが始まった。
このプロジェクトは1000人のゲノムを解読してゲノムレベルの人種差、個人差を明らかにし、表現型との関連を調べてゆくゆくは遺伝病の研究やテーラーメード医療にも生かそうという、ヒトゲノムプロジェクト以来の大型プロジェクトだ。

英米中の研究グループ、ゲノム情報1000人分を解析へ : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 同グループによると、1人ひとりの遺伝情報の違いを詳細に調べるのが目的。病気に関連する遺伝型の探索は従来、重い遺伝病を除くと、人口の1割以上に共通するものしか見つけにくかったが、1000人分のゲノムがそろえば、1%の頻度で現れる遺伝型まで発見できると期待している。

 解析には、DNAの一部の特徴に注目して、体質にかかわる違いを調べた「国際ハップマップ計画」の試料を活用する予定。日本人のDNAも含まれる。


この計画に参加した組織は次の3つ。
アメリカ:国立ヒトゲノム研究所(National Human Genome Research Institute
イギリス:サンガー研究所(The Wellcome Trust Sanger Institute
中国:北京ゲノム研究所(Beijing Genomics Institute

この3つの組織のうち前2者はヒトゲノムプロジェクトにおいても中心となって活躍した機関なので、バイオ系の人なら名前は知っているだろう。
しかし北京ゲノム研究所はゲノムプロジェクトに強い関心を持っている人でもない限り、初めて名前を聞いたという人が多いのではないかと思う。

北京ゲノム研究所は1999年に設立され、以来イネゲノム(長粒種)の解読、ニワトリゲノムの解読、中国人ゲノムの解読などかなりの成果を上げて、一躍ゲノム解読のトップチームに躍り出た研究機関である。
元々バラバラな体制でヒトゲノムに参加していたためにプロジェクト終了後はその成果や経験をうまく生かせていない感のある日本と違い、ヒト・モノ・カネの集中投資でゲノムセンターとして完全に基盤を固めたという印象だ。
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posted by 黒影 at 18:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | バイオニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする